リサ ニューヨークへいく/アン・グットマン

『リサ ニューヨークへいく』は、アン・グットマン作、ゲオルグ・ハレンスレーベンが絵を手がけた、愛らしいリサの冒険を描いた絵本です。原作名は Lisa à New York で、2000年にフランスで発行、日本語版は翌年に発行されました。リサがニューヨークの活気ある街を訪れ、観光地や大都会の独特な雰囲気を楽しむ様子が、美しいイラストとともに生き生きと描かれています。自由の女神やセントラルパーク、タイムズスクエアなど、ニューヨークの象徴的な場所を巡りながら、リサの新しい発見や冒険心が存分に感じられる内容です。都会の魅力を子どもにも伝えながら、旅の楽しさと驚きを体感できる一冊となっています。

略歴

アン・グットマン

アン・グットマン(Anne Gutman)は、1970年にフランス・パリで生まれた絵本作家です。小説家であった父親の影響を受け、幼少期から創作活動に興味を持ちました。デザイナーとして出版社で勤務していた際、画家のゲオルグ・ハレンスレーベンと出会い、結婚しました。夫の助言を受けて作家活動を本格化し、彼と共に絵本制作を開始しました。主に文章と装丁を担当し、1999年に「リサとガスパール」シリーズを発表しました。このシリーズは世界的なベストセラーとなり、続いてコアラの女の子を主人公とした「ペネロペ」シリーズも手がけました。「ペネロペ」シリーズは『うっかりペネロペ』としてアニメ化され、日本でも高い人気を博しています。アン・グットマンの独特の文体と感動的なストーリーテリングで、多くの読者に愛されています。彼女の作品は、世界中で翻訳され、多くの子どもたちに読み聞かせされています。

ゲオルク・ハレンスレーベン(絵)

ゲオルク・ハレンスレーベン(Georg Hallensleben)は、1958年にドイツのヴッパータルで生まれた絵本画家です。 幼少期から水彩画に親しみ、高校卒業後に絵本の挿絵の仕事を始めました。 その後、パリでデザイナーとして活動していたアン・グットマンと出会い、結婚。以降はアンと共に絵本制作を行い、主にイラストを担当しています。 代表作として、架空の動物を主人公にした「リサとガスパール」シリーズや、コアラの女の子が主人公の「ペネロペ」シリーズがあり、これらの作品は世界中で愛されています。

石津 ちひろ(訳)

石津ちひろ(いしづ ちひろ)は、1953年に愛媛県で生まれた詩人、絵本作家、翻訳家です。 早稲田大学文学部仏文科を卒業後、3年間フランスに滞在し、その後、絵本作家や翻訳家として活動を開始しました。 自身の作品としては、『なぞなぞのたび』(絵:荒井良二、フレーベル館)でボローニャ児童図書展絵本賞を受賞し、『あしたうちにねこがくるの』(絵:ささめやゆき、講談社)で日本絵本賞を受賞しています。 また、詩集『あしたのあたしはあたらしいあたし』(理論社)で三越左千夫少年詩賞を受賞するなど、多方面で活躍しています。 翻訳家としては、「リサとガスパール」シリーズ(ブロンズ新社)など、多くの作品を手がけています。

おすすめ対象年齢

『リサ ニューヨークへいく』は、3歳から小学校低学年くらいの子どもたちに特におすすめの絵本です。リサの冒険やニューヨークの魅力的な風景は、幼児から小学生まで幅広い年齢層に親しまれています。また、絵の美しさと親しみやすいストーリーから、大人も一緒に楽しむことができます。

レビュー

『リサ ニューヨークへいく』は、ニューヨークという大都会を舞台にしたリサの冒険が生き生きと描かれており、旅の楽しさを存分に味わえる絵本だと感じました。作者アン・グットマンの温かみのあるストーリーと、ゲオルグ・ハレンスレーベンの細やかで美しいイラストが見事に調和し、ページをめくるたびに新しい発見があります。自由の女神やタイムズスクエアといった有名な観光地を巡るリサの姿は、子どもたちにとって異文化への興味を引き出すきっかけになりそうです。また、リサの冒険心とユーモラスな性格が描かれており、読んでいると元気をもらえます。親子で旅について話し合ったり、実際に行きたくなるようなワクワク感を感じさせる一冊です。

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