
とよたかずひこ作・絵の絵本『ごくらく ももんちゃん』は、2004年に童心社から出版されました。この作品は「ももんちゃん あそぼう」シリーズの第6作で、主人公のももんちゃんがお風呂に入る物語です。ももんちゃんが一人でお風呂に浸かっていると、「しつれいしますよ」と言って、きんぎょさん、さぼてんさん、おばけさんが次々と入ってきます。みんなで「ごくらく ごくらく」と湯船に浸かり、心地よい時間を過ごします。しばらくすると、ももんちゃんの顔がますますピンク色になり、友だちが「ももんちゃんがあがりますよー」と声をかけると、大きなタオルさんが現れて、ももんちゃんを包んでくれます。シンプルでリズミカルな文章と、温かみのあるイラストが特徴で、小さな子どもたちにも親しみやすい内容となっています。
とよたかずひこの略歴
とよた かずひこ(本名:豊田 一彦)さんは、1947年、宮城県仙台市に生まれました。早稲田大学第一文学部を卒業されています。大学卒業後はフリーのイラストレーターとして活動し、長女の誕生をきっかけに絵本作家へと転身しました。1997年には『でんしゃにのって』で厚生省中央児童福祉審議会児童文化財特別推薦を受け、2001年には『どんどこ ももんちゃん』で第7回日本絵本賞を受賞しています。また、『あめですよ』は小学1年生の国語教科書(東京書籍)に採用されるなど、多くの作品が親しまれています。
おすすめ対象年齢
『ごくらく ももんちゃん』の対象年齢は、1~2歳程度とされています。簡潔な文章と繰り返しのリズム、そしてかわいらしいイラストが、小さなお子さんにも理解しやすく、楽しめる内容となっています。また、親子で一緒に「ごくらく ごくらく」と声に出して楽しむことで、スキンシップやコミュニケーションの促進にもつながります。
レビュー
この絵本は、ももんちゃんと仲間たちがお風呂でリラックスする姿を通じて、入浴の楽しさや友だちとの触れ合いの喜びを伝えています。特に、ももんちゃんの顔が「ぴんぴんぴんの ぴんくいろ!」になる場面は、子どもたちの興味を引きつけ、物語に引き込まれることでしょう。読み聞かせの際に、実際に「ごくらく ごくらく」と声を出しながら体を動かすことで、親子で楽しい時間を共有できると思います。とよたかずひこ氏の温かみのあるイラストとリズミカルな文章が、子どもたちの心を引きつけ、繰り返し読みたくなる一冊です。