パンぼうや/マーシャ・ブラウン

『パンぼうや』は、マーシャ・ブラウンが作・絵を手掛け、おがわきよし氏が翻訳した絵本です。 ​この作品はロシアの昔話をもとにしており、英語版のタイトルは『The Bun』です。 ​原作の発行年や発行国に関する具体的な情報は見つかりませんでしたが、日本語版は2014年に童話館出版から発行されました。 ​物語は、おばあさんが焼いたパンぼうやが突然逃げ出し、追いかけるおじいさんやおばあさん、そして出会う動物たちを巧みにかわしていくという展開です。​繰り返しのパターンが心地よく、子どもたちに親しみやすい内容となっています。​しかし、最後には意外な結末が待ち受けており、読者に驚きを与えます。

略歴

マーシャ・ブラウン

マーシャ・ブラウン(Marcia Brown、1918年 – 2015年)は、アメリカ、ニューヨーク州ロチェスター生まれの著名な絵本作家であり、イラストレーターです。彼女は豊かな感性と独特の絵画スタイルで知られ、『三びきのやぎのがらがらどん』や『影ぼっこ』や『せかいいちおいしいスープ』など、多くの名作を生み出しました。マーシャ・ブラウンの作品は、文学性と芸術性の高さで評価され、カーネギーメダルや3度のコールデコット賞を受賞しています。特に、異なる文化や民話を題材にした作品が多く、読者に異文化理解を促しました。また、教育者としても活躍し、子どもたちへの読み聞かせを通じて、絵本の魅力を広めました。その生涯を通じて、彼女は絵本を通じて子どもたちの想像力を育むことに情熱を注ぎ、児童文学に多大な貢献をした作家であり、今もなお多くの人々に愛されています。

おすすめ対象年齢

この絵本の対象年齢はおよそ3歳からとされています。 ​繰り返しの展開やリズミカルな文章が、小さな子どもたちの興味を引きやすく、また意外性のある結末が少し年上の子どもにも新鮮な驚きを提供します。​ただし、結末が衝撃的であるため、子どもの性格や感受性に応じて読み聞かせる際には配慮が必要かもしれません。

レビュー

『パンぼうや』は、シンプルなストーリーながらも、繰り返しの展開と意外な結末が印象的な作品です。​逃げるパンぼうやと追いかける登場人物たちのやり取りはユーモラスで、子どもたちの笑いを誘います。​また、最後の展開は予想外であり、物語の奥深さを感じさせます。​絵も素朴で温かみがあり、物語の雰囲気を引き立てています。​子どもたちに読み聞かせる際には、繰り返しのリズムを楽しみながら、結末について一緒に考える時間を持つと良いでしょう。

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