
『ねんねだよ、ちびかいじゅう!』は、フランスの作家マリオ・ラモ(Mario Ramos)による絵本で、原 光枝さんが日本語に翻訳しています。フランス語原作『Au lit, petit monstre !』は、1996年に出版されました。日本語版は2003年に平凡社から発行されています。この絵本は、世界中の家庭で毎晩繰り広げられる、寝るのを嫌がる子どもと、それに手を焼くお父さんのやり取りを描いています。フランスらしいエスプリの効いたユーモラスな会話が特徴で、親子の微笑ましい関係性が伝わってきます。
略歴
マリオ・ラモ
マリオ・ラモ(Mario Ramos)は、1958年にベルギーのブリュッセルで生まれた絵本作家です。彼はグラフィックデザインを学び、その後、絵本の創作に取り組み始めました。彼の作品は、シンプルでありながら表情豊かなイラストと、ユーモラスで洞察力に富んだストーリーが特徴です。代表作には『いちばんつよいのはオレだ』や『Le plus malin』などがあり、これらの作品は多くの言語に翻訳され、世界中の子どもたちに親しまれています。ラモの作品は、子どもたちに楽しさを提供するだけでなく、自己肯定感や他者との関わり方など、重要なテーマを優しく伝えるものが多いです。彼は2012年に亡くなりましたが、その作品は今もなお多くの人々に愛されています。
原 光枝(訳)
原光枝(はら みつえ)氏は、日本の翻訳家で、主にフランス語の絵本や児童文学の翻訳を手掛けています。彼女の翻訳は、原作の持つニュアンスやリズムを日本語で巧みに再現し、多くの読者から高い評価を受けています。
おすすめ対象年齢
この絵本の対象年齢は、読み聞かせの場合は1歳からでも、子どもが一人で読む場合は4~5歳からが適しています。 物語の内容や表現が幼児にも理解しやすく、親子で楽しめる作品となっています。
レビュー
この絵本は、寝る前の親子のやり取りをコミカルに描いており、子どもがなかなか寝付かない様子や、それに対するお父さんの奮闘ぶりがユーモラスに表現されています。子育て中の親であれば、思わず共感してしまう場面が多く、親子の絆や日常の微笑ましさを再認識させてくれる作品です。また、フランスらしい洗練されたユーモアが随所に散りばめられており、大人も楽しめる内容となっています。絵のタッチも柔らかく、子どもたちの興味を引きつけることでしょう。