だるまちゃんとかみなりちゃん/かこ さとし

加古里子さん作の絵本『だるまちゃんとかみなりちゃん』は、1968年に福音館書店から発行されました。 ​物語は、雨の日にだるまちゃんが外で遊んでいると、空からかみなりちゃんとその浮き輪が落ちてくる場面から始まります。​だるまちゃんは、木に引っかかった浮き輪を取ろうと試みますが、うまくいきません。​そこへ、かみなりちゃんの父であるかみなりどんが現れ、だるまちゃんを雲の上の雷の国へ招待します。​雷の国では、未来都市のような風景が広がり、だるまちゃんとかみなりちゃんは楽しい時間を過ごします。

かこ さとしの略歴

加古 里子(かこ さとし,1926年 – 2018年)さんは、福井県今立郡国高村(現・越前市)生まれの絵本作家、児童文学作家です。東京大学工学部を卒業後、化学技術者として働くかたわら、児童文化活動に従事しました。1959年に自費出版した絵本『だむのおじさんたち』が注目され、その後多くの絵本を世に送り出しました。代表作『からすのパンやさん』(1973年)をはじめ、『だるまちゃんとてんぐちゃん』のだるまちゃんシリーズや科学絵本など、幅広いテーマで多くの名作を生み出しました。かこ さとしさんの作品は、子どもの視点に立った優しい語り口や、精密で温かみのあるイラストが特徴です。また、科学的知識をわかりやすく解説した本も数多く手がけ、子どもたちの好奇心を刺激しました。亡くなるまで創作を続け、生涯で600冊以上の作品を発表しました。彼の絵本は、日本のみならず世界中で愛され続けています。

おすすめ対象年齢

対象年齢はおおよそ3歳から小学校低学年くらいまでとされています。お話の展開がわかりやすく、ユーモアと優しさにあふれた内容で、小さな子どもでも楽しく読み進めることができます。また、かみなりの国のユニークな世界観は、成長するにつれて新たな発見があり、繰り返し読んでも飽きない魅力があります。親子の読み聞かせにもぴったりの作品です。

レビュー

『だるまちゃんとかみなりちゃん』は、子どもたちの冒険心や友情を描いた心温まる物語です。​雷の国の描写は独特で、未来的な要素が盛り込まれており、読者の想像力を刺激します。​だるまちゃんとかみなりちゃんの交流を通じて、異なる世界や文化への理解や友情の大切さを感じさせてくれる一冊です。また英語版もあります。タイトルは『Little Daruma and Little Kaminari: A Japanese Children’s Tale』です。

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