
『まこちゃんのおたんじょうび』は、にしまきかやこ作・絵による絵本で、1968年にこぐま社から発行されました。3歳の誕生日に、まこちゃんは赤い帽子、えりまき、手袋、ブーツを家族からプレゼントされます。嬉しくなってそれらを身に着けて外に出かけたまこちゃんは、困っている動物たちに出会い、次々に自分のプレゼントを貸してあげます。夕方、まこちゃんがお母さんのお手伝いをしていると、動物たちが感謝の気持ちを込めてお祝いにやってきます。思いやりと優しさが描かれた心温まる物語です。
略歴
にしまきかやこ
にしまきかやこ(西巻 茅子)さんは、1939年、東京都世田谷区に生まれました。東京芸術大学工芸科を卒業後、リトグラフやエッチングを学び、日本版画協会展で新人賞や奨励賞を受賞しています。その後、絵本作家として活動を始め、『わたしのワンピース』や『ちいさなきいろいかさ』など、多くの作品を手掛けました。彼女の作品は、リトグラフや刺繍など多彩な技法を用いた温かみのある絵柄が特徴です。
おすすめ対象年齢
この絵本は、2歳から4歳ごろの幼児を対象としています。シンプルでわかりやすいストーリーと、明るく親しみやすいイラストが特徴で、初めての絵本としても最適です。また、まこちゃんの優しさや思いやりの心が描かれており、幼児期の情操教育にも役立ちます。
レビュー
『まこちゃんのおたんじょうび』は、まこちゃんの純粋な優しさが心に響く絵本です。自分の大切なプレゼントを惜しみなく動物たちに貸してあげる姿は、思いやりの心を自然に教えてくれます。また、まこちゃんの行動に感謝して動物たちが誕生日を祝ってくれる場面は、相手を思いやることの大切さと、その喜びを感じさせてくれます。シンプルながらも深いメッセージが込められており、親子で読むのにぴったりの一冊です。何度も読み返したくなる、心温まる物語です。