だっこして/にしまき かやこ

『だっこして』は、にしまきかやこさんが作・絵を手がけた絵本で、1995年にこぐま社から出版されました。​​この絵本では、カンガルーやヒヨコ、くまなど、さまざまな赤ちゃんたちが「だっこして」と呼びかけ、それに応える親の姿が描かれています。​最後には、うさぎのぴょんたをだっこしてくれたのは ななこちゃん。ななこちゃんもママにだっこされます。親子の愛情や絆を感じられる内容となっています。​全国学校図書館協議会選定図書にも選ばれています。

略歴

にしまきかやこ

にしまきかやこ(西巻 茅子)さんは、1939年、東京都世田谷区に生まれました。東京芸術大学工芸科を卒業後、リトグラフやエッチングを学び、日本版画協会展で新人賞や奨励賞を受賞しています。その後、絵本作家として活動を始め、『わたしのワンピース』や『ちいさなきいろいかさ』など、多くの作品を手掛けました。彼女の作品は、リトグラフや刺繍など多彩な技法を用いた温かみのある絵柄が特徴です。

おすすめ対象年齢

『だっこして』は、1歳から3歳ごろの幼児におすすめの絵本です。シンプルな言葉の繰り返しと柔らかいイラストで、小さな子どもにもわかりやすく、読み聞かせにぴったりです。「だっこして」のフレーズは親子のふれあいを自然に引き出し、安心感と愛情を伝えることができます。初めての絵本体験にも向いています。

レビュー

この絵本は、親子のスキンシップの大切さをやさしく伝えてくれます。「だっこして」と繰り返す動物達の姿は、子どもたちの素直な気持ちそのもので、読んでいてこちらも自然と笑顔になります。ななこちゃんがぴょんたをだっこして、そして今度はそのななこちゃんがママにだっこされる流れに、思わず胸があたたかくなりました。短い文章と繰り返しのリズムも心地よく、読み聞かせのたびに親子のきずなが深まる絵本だと思います。

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