
なかやみわさん作・絵の『そらまめくんとめだかのこ』は、福音館書店より2000年に刊行された絵本です。雨上がりの広場で遊んでいたそらまめくんたちは、迷子のめだかのこに出会います。小川に帰れず困っているめだかのこの為に、そらまめくんたちは知恵を絞り、協力して解決策を見つけます。そらまめくんが大切にしていたベッドを使ってめだかのこを運ぶ姿から、思いやりや助け合いの大切さを学べる心温まる物語です。
なかやみわの略歴
なかやみわさんは、1971年に埼玉県大宮市(現:さいたま市)で生まれました。女子美術短期大学造形科グラフィックデザイン教室を卒業後、キャラクターデザイナーを目指してサンリオに入社しました。しかし、流行に左右されず時代を超えて愛される絵本に憧れ、専門学校の絵本コースで川端誠氏に学びました。その後、出版社への持ち込みを経て、制作に1年を要し、1997年5月に『そらまめくんのベッド』を発表しました。この作品は読者から好評を博し、以降、『くれよんのくろくん』など多数のシリーズや作品を手掛けています。作品によって、色鉛筆、パステル、クレヨン、水彩絵具などの画材を使い分けています。また、2010年4月から2012年3月まで女子美術大学芸術学部アート・デザイン表現学科の准教授を務めました。
おすすめ対象年齢
『そらまめくんとめだかのこ』は、3歳からの読み聞かせに適しており、小学低学年の子どもが自分で読むのにも適しています。やさしいストーリーと親しみやすいキャラクターが、子どもたちの共感を呼び、協力や思いやりの心を育むのに最適な絵本です。
レビュー
本作は、そらまめくんたちの協力と優しさが描かれた心温まる物語です。大切なベッドを使ってめだかのこを助けるそらまめくんの姿から、思いやりの心の大切さを感じました。なかやみわさんのやさしい色使いと細やかな描写が、物語の世界観を豊かにしています。子どもたちにとって、自然や友だちとの関わりを考えるきっかけとなる素敵な一冊です。