
『パンダのあかちゃん おっとっと』は、まつもとさとみさんとうしろよしあきさんの文、わたなべさとこさんの絵による、2018年4月26日発売の絵本です(KADOKAWA刊)。リズミカルな「おっとっと」の繰り返しと、ふんわりとした可愛らしいイラストが特徴で、読むだけで親子の笑顔があふれます。パンダの赤ちゃんが「おっとっと」とバランスをとる様子に、リスやペンギン、ゾウなどの動物たちが次々と加わり、一緒に「おっとっと」と楽しむ展開が魅力です。100人の保育士さんが推薦する、子どもの言葉と表現を引き出す絵本としても注目されています。
略歴
まつもとさとみ
まつもとさとみさんは、日本の絵本作家で、子どもたちの心に寄り添う温かい物語を手がけています。彼女の作品は、親子のふれあいや日常の中の小さな発見をテーマにしたものが多く、特に乳幼児向けの絵本で人気があります。代表作に『わたしは だあれ?』『パンダのあかちゃん おっとっと』(KADOKAWA)、『ぶぶるん ふるふる』(ほるぷ出版)などがあります 。彼女の作品は、保育士や親たちからも高く評価されており、子どもたちの言葉と表現力を育む絵本として、多くの家庭や保育の現場で愛読されています。
うしろよしあき(文)
うしろ よしあき(後路 好章)さんは、1940年北海道生まれの編集者・絵本作家です。北海道大学卒業後、学研の学年別学習誌の編集長を務め、あかね書房やアリス館でも編集長として活躍されました 。編集者として45年以上のキャリアを持ち、1500冊以上の本の出版に携わってきました。また、白鴎大学、明星大学、星美学園短期大学で非常勤講師を歴任し、三省堂の国語教科書編集委員も務められました 。現在は「赤ちゃん絵本研究会」の代表として、赤ちゃん絵本の研究と制作に注力されています。著書には『うまれるよ うまれるよ』(アリス館)、『だあれだ だれだ?』(ポプラ社)などがあり、赤ちゃんの発達や反応を観察しながら、繰り返しや擬音語を活かした絵本作りを行っています 。その経験と知識を活かし、『わたしは だあれ?』では構成を担当し、子どもたちの反応を取り入れながら、親子で楽しめる絵本を生み出しました。
わたなべ さとこ(絵)
1983年に京都精華大学造形学部洋画科を卒業後、和菓子メーカーの企画室での勤務を経て、1989年よりフリーのイラストレーターとして活動を開始しました。2012年からは「手から手へ・絵本作家から子どもたちへ3.11後のメッセージ」展に参加し、同年にはPONTOON装画コンペティションvol.9で大賞を受賞しています。さらに、2015年にはボローニャ国際絵本原画展に入選するなど、国内外で高い評価を受けています。主な作品として、絵本『わたしは だあれ?』『パンダのあかちゃん おっとっと』『こーちょこちょ』(KADOKAWA)などがあり、温かみのあるイラストで多くの読者を魅了しています。
おすすめ対象年齢
この絵本は、0歳から2歳くらいの乳幼児を対象としています。シンプルでリズミカルな言葉の繰り返しと、親しみやすいイラストが特徴で、言葉を覚え始めたばかりの子どもたちにぴったりです。読み聞かせを通じて、言葉のリズムや表現力を育むことができます。
レビュー
『パンダのあかちゃん おっとっと』は、読み聞かせの時間が一層楽しくなる絵本です。「おっとっと」というリズムに合わせて、子どもたちが体を揺らしたり、声を出したりする姿がとても微笑ましいです。イラストも柔らかく、動物たちの表情が愛らしく描かれており、ページをめくるたびに新たな発見があります。親子で一緒に楽しめる絵本として、読み聞かせの定番に加えたい一冊です。