アンパンマンとくろいとり／やなせたかし

『アンパンマンとくろいとり』は、やなせたかしさんが作・絵を手がけ、2020年にフレーベル館から発行された絵本です。物語は、アンパンマンが黒い鳥に襲われるところから始まります。空から落ちたアンパンマンは、空飛ぶじゅうたんに乗った少年ナンドバットに助けられます。ふたりは一緒に、何でも吸い込むという「メコイスの壺」を探す冒険に出発します。アラビアンナイト風の世界観と、アンパンマン号の活躍が魅力の一冊です。

略歴

やなせ たかし

やなせたかしさんは1919年、高知県に生まれました。戦後は広告デザインやイラストの仕事を経て、詩や童話、漫画の世界へ。1973年に『あんぱんまん』を発表し、1988年からアニメ化され大ブレイクしました。アンパンマンの主題歌「アンパンマンのマーチ」の作詞も本人が手がけています。テーマは“本当の正義とは何か”。晩年も精力的に活動を続け、2013年に94歳で逝去。子どもたちに“やさしさの心”を伝え続けた、日本を代表する作家です。

おすすめ対象年齢

『アンパンマンとくろいとり』は、空想の世界や冒険ものが好きになってくる3歳〜6歳くらいの子どもにぴったりの絵本です。ナンドバットとの出会いや空飛ぶじゅうたんなど、ワクワクする要素がたくさん詰まっていて、物語を楽しむ力が育ってきた時期の子どもたちにおすすめ。アンパンマンを通じて、優しさや勇気、仲間を思う気持ちを自然に感じられる内容です。

レビュー

『アンパンマンとくろいとり』は、アラビアンナイト風の世界観と、ナンドバットとの出会いが新鮮で、読んでいてワクワクしました。特に、何でも吸い込む「メコイスの壺」の存在が物語にスリルを加え、子どもたちの興味を引きつけます。アンパンマンの勇敢な姿や、仲間を思いやる心が描かれており、子どもたちにとっても学びの多い一冊だと感じました。