『うさこちゃんがっこうへいく』は、オランダの絵本作家ディック・ブルーナによる絵本で、原題は Nijntje op school(1984年発行/オランダ)。うさこちゃんが初めて学校に行き、歌をうたったり、お絵かきをしたり、楽しく過ごす1日が描かれています。日本語版は、福音館書店から1985年に刊行され、翻訳はまつおかきょうこさん。学校という新しい世界に踏み出すワクワクと少しのドキドキを、ブルーナさんらしいカラフルでシンプルな絵と、リズムのある訳文で丁寧に表現しています。入園・入学シーズンにぴったりの1冊です。
略歴
ディック・ブルーナ
ディック・ブルーナ(Dick Bruna、1927年〜2017年)は、オランダ・ユトレヒト生まれの絵本作家・グラフィックデザイナー。父の出版社でデザインの仕事をするかたわら、1953年ごろから絵本制作を開始。代表作は「うさこちゃん」シリーズで、世界的に知られるキャラクター「ミッフィー(nijntje)」を誕生させました。ミニマルな線と明快な色づかいで、子どもから大人まで長く愛されています。著作は50か国以上で翻訳され、総発行部数は8500万部以上にのぼります。
松岡 享子(訳)
松岡享子(まつおかきょうこ,1935-2022)さんは、日本の児童文学研究者、翻訳家、図書館司書です。神戸女学院大学を卒業後、ウェスタン・ミシガン大学で修士号を取得されました。帰国後は、福音館書店に勤務し、東京都立日比谷図書館で児童サービスにも携わられました。1974年には「東京子ども図書館」を設立し、児童書の普及に尽力されました。代表作に『とこちゃんはどこ』『おふろだいすき』、また、『しろいうさぎとくろいうさぎ』や「くまのパディントン」などの翻訳も手掛けられました。著作・翻訳は200冊以上にのぼり、文化功労者としても顕彰され、児童文学の発展に大きく貢献されました。
おすすめ対象年齢
対象年齢は、読んであげるなら3歳から、自分で読むなら小学校低学年ころまで。特に保育園・幼稚園に通い始める年頃のお子さんにぴったりで、「がっこうってたのしいところなんだよ」とやさしく伝えてくれます。明るい色使いと安心感のあるストーリーは、学校生活への不安や緊張をやわらげてくれます。
レビュー
この絵本は、うさこちゃんが学校へ行く体験を描いていて、子どもたちが自分と重ねやすい内容だと思います。席に座ったり、お絵かきをしたり、友だちと一緒に過ごす姿がとっても楽しそうで、「学校って楽しみだな」という気持ちに自然となれます。まつおかきょうこさんの優しい訳も心地よく、繰り返し読んでも飽きません。これから入園・入学を迎えるお子さんへのプレゼントにもぴったり。親子で「学校ってどんなとこ?」と話すきっかけになる絵本です。