『バムとケロのもりのこや』は、島田ゆかさんによる大人気シリーズの一冊。2011年に文溪堂から発行されました。物語は、ぽかぽかとあたたかい木曜日、バムとケロが近くの森にきいちごをつみに出かけたところから始まります。そこで見つけたのは、つるくさに覆われた古い小屋。中をのぞくと誰も住んでいない様子なので、「ここを2人の秘密の小屋にしよう!」と決めます。まずは修理と掃除から。そしてそこから始まる、わくわくの展開!緻密で遊び心あふれるイラストと心あたたまるストーリーが魅力の一冊です。
略歴
島田 ゆか
島田ゆかさんは1963年兵庫県生まれの絵本作家・イラストレーターです。東京デザイン専門学校グラフィックデザイン科を卒業後、企業でグッズのデザインや広告の仕事をしながら、イラストや絵本制作を志しました。1994年、初の絵本『バムとケロのにちようび』(文溪堂)を出版。細部まで描きこまれた緻密な絵と、ユーモラスなキャラクターたちが人気を集め、「バムとケロ」シリーズをはじめ、『ガラゴ』シリーズ、『ぶーちゃんとおにいちゃん』など数々の作品を発表。現在も東京都在住で、創作を続けています。
おすすめ対象年齢
『バムとケロのもりのこや』は、3歳くらいから楽しめる絵本ですが、小学校低学年くらいまで長く親しめます。テンポよく進むので読み聞かせにもおすすめ。特に、秘密基地に憧れる年齢のお子さんにはぴったり!絵をじっくり見ながら楽しむのも◎です。
レビュー
この作品、まさに“子ども心”をくすぐる絵本です。バムとケロが自分たちだけの場所を見つけて、小屋を掃除して修理して…その一つ一つの過程がとっても楽しそうで、読んでいてワクワクが止まりません。絵の細かさは今回も健在で、背景にいるちいさなキャラクターたちの動きや小物に思わず見入ってしまいます。何度読んでも「ここにこんなものが!」という発見があるのがすごい。子どもはもちろん、大人にも“自分だけの秘密基地”を思い出させてくれる、あたたかくて夢のある一冊です。