こねことサンタクロース/ユッタ・ゴアシリューター

『こねことサンタクロース』は、作:ユッタ・ゴアシリューター、絵:アナトリ・ブーリキネ、訳:木本栄さんによるクリスマス絵本。原題は「Das Kätzchen und der Weihnachtsmann」、2001年にスイスで初版が発行されました。雪の日、捨てられた小さな子猫がサンタクロースに助けられ、一緒にプレゼントを届ける旅に出ます。やさしく温かい日々を通し、子猫は「自分の居場所=家族」を見つけていきます。心がほっこりする余韻を残す、親子で楽しめる冬の一冊です。

略歴

ユッタ・ゴアシリューター

ユッタ・ゴアシリューター(Jutta Gorschlüter)は1960年ドイツ出身の児童文学作家。教育現場や児童書編集にも関わり、子どもの視点に寄り添うやわらかい語り口が魅力です。代表作は動物やクリスマスをテーマにした作品が多く、『こねことサンタクロース』では、孤独な子猫が「本当の家族」を見つけるあたたかいストーリーで読者の心に響きます。

アナトリ・ブーリキネ(絵)

アナトリ・ブーリキネ(Anatoli Bourykine、1950年生まれ)は、ロシア出身で現在はスイスを中心に活動するイラストレーター・画家です。絵本では幻想的で静謐なタッチが特徴で、特に雪や夜の情景を美しく、心に残る色彩で描きます。この絵本でも、雪の街とサンタの温かさを繊細に表現し、読者に優しい世界観を届けています 。

木本 栄(訳)

木本栄(きもと さかえ、1968年生まれ)さんは、ドイツ語圏絵本の翻訳家として活躍。子どもにも分かりやすく、原作の雰囲気を大切にする訳が好評です。自然でリズミカルな日本語表現が魅力。『こねことサンタクロース』では子猫とサンタのやさしい時間をそのまま伝える訳文で、多くの読者に支持されています

おすすめ対象年齢

この絵本は3〜6歳くらいの幼児向け。ただ短い文章と親しみやすい絵のおかげで、読み聞かせにもぴったりです。かわいい子猫とやさしいサンタの世界に、きっと心がぽかぽかになります。大人が読んでも「愛っていいな」とじんわり感じられる絵本です。

レビュー

この本、超あったか〜いです!雪に凍えた子猫がサンタに助けられて、やさしさで包まれるシーンは、とっても感動的。特に子猫がふかふかの赤いマントに包まれてうっとりする表情に、自然と笑顔になります。絵も幻想的で、まるで雪の世界に入り込んだみたい。サンタがただの「プレゼント配り」じゃなくて、本物の「ぬくもり」をくれる存在に見えるところもステキ。親子で読めば心も体もほんのり温かくなる、冬にぴったりの絵本です。