ゆうえんちでなんでやねん/鈴木 翼・あおき ひろえ

『ゆうえんちでなんでやねん』(文:鈴木翼&あおきひろえ/絵:あおきひろえ、2018年 世界文化社)は、遊園地で起きる予想外のハプニングを「なんでやねん!」とツッコめる、かけあい楽しむ絵本。ゴーカートに乗ったら…○○だった!ジェットコースターに乗ったら…○○になっちゃった!などなど、どんな展開が待っているか全くわからないからこそ、読みながら親子で大笑い。「なんでやねん体操」の流れも感じるテンポのある構成で、関西気分たっぷりのコミュニケーション絵本です。遊園地がもっと楽しくなる一冊!

略歴

鈴木 翼

鈴木翼(すずき つばさ)さんは、私立保育園や子育て支援センターで約8年間勤務した後、2009年に「あそび歌作家」として活動を開始しました。保育雑誌への連載や執筆、全国でのファミリーコンサートや保育者向け講習会にも出演。2013年には『なんでやねん』(世界文化社)で絵本作家デビューし、以後多数の絵本を発表。NHKの教育番組や楽曲提供も手がけ、2015年からはフジロック・キッズランドステージにも4年連続出演。2019年には大阪芸術大学短期大学部保育学科の客員教授も務めています。保育者目線の温かい作品づくりが魅力の作家です。

あおき ひろえ(絵)

あおきひろえさんは愛知県生まれ。京都精華大学美術学部デザイン科を1985年に卒業後、大阪のイラストレーター集団・株式会社スプーンに所属、のちにフリーランスとなりました。絵本デビューは『パパとぼく』(絵本館)で、以降『夏平くん』『ぼんちゃんのぼんやすみ』など多数。『ゆうえんちでなんでやねん』も代表作の一つです。

おすすめ対象年齢

この絵本は、3歳から5歳くらいの未就学児向け。短い言葉と分かりやすい展開で、親子で声を出しながら読むのにぴったり。遊園地というテーマも子どもたちに大人気!テンポよく展開する「なんでやねん!」のツッコミに、読みながら体を動かして楽しめる内容です。読後は遊園地に行きたくなること間違いなし!

レビュー

この絵本は、読んでいるこちらもつい「なんでやねーん!」とツッコミたくなる楽しさ満載。ゴーカートやジェットコースターが「あれれ?」な展開に、それぞれの場面で親子のかけあいが自然と生まれる設計に脱帽です。文章のテンポがすごく軽快で、読み聞かせしていて心地いい。あおきひろえさんのイラストはユーモラスでポップ、関西ノリのツッコミ感がビジュアルでも伝わってきます。鈴木翼さんの保育士経験に基づいた「あそび絵本」の魅力が存分に発揮されていて、笑いながら体も動かせるまさにライブ感覚!読後は家族みんなで遊園地ごっこしたくなる、最高に楽しい一冊です。