くれよんのはなし/ドン・フリーマン

ドン・フリーマンさんの絵本『くれよんのはなし』は、箱から飛び出した8色のクレヨンたちが、力を合わせて一枚の画用紙にお話を描いていく物語。はじめはそれぞれの色だけで好き勝手に描いていたクレヨンたちが、寂しそうな男の子のために協力し、素敵な物語を完成させます。原題は『The Chalk Box Story』。初版発行国はアメリカ、初版発行年は1976年。日本語版も同じ1976年に、ほるぷ出版から刊行。クレヨンたちが生き生きと動く様子がとってもかわいくて、絵を描きたくなること間違いなし!

略歴

ドン・フリーマン

ドン・フリーマン(Don Freeman, 1908-1978)は、アメリカ出身の画家・絵本作家・イラストレーター。ニューヨークで画家として活動したのち、1950年代以降、児童書や絵本の執筆・挿絵を多数手がけました。代表作といえばまず『Corduroy』(日本語版『くまのコールテンくん』)が長年にわたって親しまれており、全米教育協会「教師が選ぶ子ども向け本TOP100」にも選ばれています。続編として1978年に『コーちゃんのポケット』(A Pocket for Corduroy)も書かれ、絵本だけでなく、背景にニューヨークの街や人々への観察眼からくる静かな感情描写がある点が高く評価されています。

西園寺 祥子(訳)

西園寺祥子(さいおんじさちこ)さんは、翻訳家としてご活躍されています。彼女の翻訳は、原文の持つ温かさやユーモアを大切にし、日本語の響きを美しく表現することで知られています。代表作としては、同じくドン・フリーマンさんの作品である『くれよんのはなし』や『あしかのあーすけ』、そして『コーちゃんのポケット』などがあります。親しみやすい日本語で子どもたちに物語を届けました。繊細な言葉選びとあたたかな語り口が特徴で、コーちゃんのユーモラスさやリサとの絆がより身近に感じられる仕上がりになっています。そのほかにも欧米の絵本を日本に紹介する活動を通して、子どもたちが海外の文化や物語に触れるきっかけを広げてきました。

おすすめ対象年齢

『くれよんのはなし』は、だいたい3歳くらいから楽しめる絵本みたい。物語はシンプルだけど、クレヨンたちが協力して絵を完成させていくプロセスが面白いから、小さい子でも飽きずに見られるし、読み聞かせにもぴったりです。

レビュー

この絵本、とにかくクレヨンたちの描き方がユニークで、見ていてワクワクします。1色ずつ順番に絵を描いていくのですが、ページをめくるごとに絵がどんどん変化して、まるでパラパラ漫画みたい!クレヨンたちの個性がちゃんと描かれているのも面白くて、みんなで協力するシーンでは思わず「がんばれー!」って応援したくなっちゃう。絵を描く楽しさや、仲間と協力することの大切さが、クレヨンたちの物語を通して伝わってくる、すごく温かい気持ちになれる一冊です。