『パオちゃんのボールどこかな』は、なかがわ みちこさんによる「パオちゃんシリーズ」の初期作品のひとつで、1989年にPHP研究所から発行されています。野原でボール遊びをしていたパオちゃんと友だちは、勢いよく蹴ったボールを見失ってしまいます。みんなで周りを見回し、「どこかな?」と探しながら進むシンプルな展開です。ページをめくるたびに視線を動かして探す楽しさがあり、小さな子どもでも自然と物語に参加できます。絵は明るく、余白を生かした構図で見やすく、探すワクワク感がしっかり伝わってくる一冊です。
略歴
なかがわ みちこ
なかがわみちこ(仲川 道子)さんは 1948年、東京都生まれ の絵本作家・イラストレーターです。明るく温かい絵柄と、子どもたちの心に寄り添うストーリーで長年親しまれてきました。絵本だけでなく、紙芝居作品も多数手がけ、多くの作品が世代を超えて読み継がれています。代表作には、ぞうのパオちゃんが主人公の「パオちゃん」シリーズ、色とりどりのかえるたちが登場する「10ぴきのかえるシリーズ」、子どもが親しみやすい「かわいいむしのえほん」シリーズなどがあり、どれも幼児~幼児教育現場で人気です。これらの作品はシンプルで楽しい世界観で、親子の読み聞かせにもぴったりです。紙芝居『たんたんとんとん』など、絵本以外でも子ども向け作品に幅広く取り組んでいます。
おすすめ対象年齢
対象年齢は2歳〜5歳くらいが目安です。文章は短く、繰り返しの流れが中心なので、絵を見る楽しさがメインになります。ボールを探すという単純なテーマは理解しやすく、「あった!」という体験を親子で共有できます。はじめての読み聞かせ絵本としても取り入れやすい内容です。
レビュー
この絵本は、とてもシンプルなのに子どもの反応が想像しやすい一冊。ボールを探すという行動がそのまま遊びにつながっていて、読んでいる途中で指差しをしたり、声を出したりしたくなりそうです。物語を理解するというより、絵の中を一緒に探す感覚が楽しく、親子の距離が自然と近づきます。シリーズの中でも特に低年齢向けで、繰り返し読んでも飽きにくい印象です。絵本の時間を穏やかに楽しみたいときにぴったりですね。


