もったいないばあさん かわを ゆく/真珠 まりこ

もったいないばあさん かわを ゆく』は、真珠 まりこさんによる「もったいないばあさん」シリーズの一冊で、2019年に講談社から発行されています。ゴミだらけの川を見て現れたもったいないばあさんは、「どうして捨てちゃだめなの?」という疑問をきっかけに、川のはじまりをたどる旅に出ます。山奥の小さな水の流れから、川、海へとつながる道のりで、鳥やお米など、たくさんの命の“あかちゃん”と出会います。川が自然や人の暮らしと深く結びついていることを、物語を通してわかりやすく伝えてくれる一冊です。

真珠まりこの略歴

真珠まりこ(しんじゅまりこ)さんは、兵庫県神戸市出身の絵本作家です。 神戸女学院大学を卒業後、大阪総合デザイン専門学校で絵本制作を学び、さらにニューヨークのパーソンズ美術大学でも研鑽を積まれました。
1998年、アメリカで初の絵本『A Pumpkin Story』を出版し、絵本作家としてデビューされました。その後、2004年に発表された『もったいないばあさん』は、キャラクターの人気も相まって、毎日新聞や朝日小学生新聞など多くのメディアで連載され、また環境問題を子ども向け絵本として真正面から扱った点でも注目されて学校や家庭での読み聞かせを通して大きな反響を呼びました。その後シリーズ化され、『もったいないばあさん』シリーズとして「もりへ いく」「かわを ゆく」などへと世界が広がっていきます。
2008年からは、「もったいないばあさんのワールドレポート展」を開催し、地球上で起きている問題と、それに巻き込まれる世界の子どもたちの現状を伝える活動を続けておられます。
主な作品には、『おべんとうバス』『おでんのゆ』『ぽんぽん』『おたからパン』などがあり、2024年には新刊『もったいないばあさんのおばあちゃん』と『キノコのしろちゃん』を発表されています。

おすすめ対象年齢

対象年齢は5歳〜9歳くらいが目安です。自然環境や水の循環といったテーマが含まれているため、少し考える力が育ってきた年齢に向いています。文章量はやや多めですが、絵が豊かで流れも追いやすく、読み聞かせでも一緒に考えながら楽しめます。小学校低学年の環境学習の導入にも使いやすい内容です。

レビュー

この絵本は、「ゴミを捨てない」という行動の理由を、感覚ではなく仕組みとして伝えてくれるところが印象的でした。川をさかのぼり、命のはじまりに触れていく展開はとてもわかりやすく、水がつながっていることを実感できます。説教くささはなく、もったいないばあさんの問いかけに自然と考えさせられます。読んでいるうちに、川や海が急に身近な存在に感じられてきます。環境について話すきっかけとして、親子でも学校でも使いやすい一冊だと感じました。