でんしゃ くるかな?/きくち ちき

でんしゃ くるかな?』は、きくち ちき さんの絵本で、2021年に福音館書店から発行された絵本です。電車のホームで「くるかな? くるかな?」とワクワクしながら電車を待つ動物たちが主人公で、ページをめくる度に電車が「きたー!」と登場して大喜びします。動物たちが次々と来る電車を楽しみに待つ姿が、生き生きとした絵と繰り返しの言葉で描かれていて、テンションの高い喜びの時間が伝わってきます。最後に来た電車にはみんなで「のりまーす のりまーす」と乗り込む展開で、読んでいる方まで一緒に盛り上がれるような絵本です。ページ数が少なく0〜3歳でも楽しめるコンパクトな作りで、読み聞かせの最初にも向いています。

略歴

きくち ちき

きくちちき さんは、1975年北海道生まれの絵本作家で、デザインの仕事を経たあと絵本制作の道へ進みました。2008年頃から手製の絵本を発表し、その独自の色彩感や筆使いが編集者の目に留まり、2012年に『しろねこくろねこ』でデビューしました。デビュー作はブラティスラヴァ世界絵本原画展で金のりんご賞を受賞し、国内外で高く評価されています。続く作品も多数あり、2019年の『もみじのてがみ』では同展の金牌を、2020年には『しろとくろ』で産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞するなど、受賞歴も豊富です。他の代表作には『でんしゃ くるかな?』『ぼくだよぼくだよ』など、多様な絵本があり、親子で楽しめる絵本を精力的に制作しています。ユニークで躍動感のあるタッチが特徴で、子どもだけでなく大人からも支持されています。

おすすめ対象年齢

対象年齢は0さい〜3歳くらいが目安です。リズミカルな言葉の繰り返しと、ページごとに電車が登場するワクワク感が、小さな子どもにも楽しみやすい構成になっています。動物たちと一緒に「きたー!」と声を出したくなるようなテンポのよさがあり、読み聞かせでも反応が出やすい一冊です。電車が大好きなお子さんには特に盛り上がる絵本で、手や体を使いながら読むのも楽しいです。

レビュー

この絵本は、電車を待つドキドキと喜びがすごくストレートに伝わってくる一冊です。「くるかな? くるかな?」と動物たちが何度も待つ様子は、幼児のワクワク感そのもので、読んでいるこちらまで気持ちが盛り上がります。電車が「きたー!」と登場する度に、思わず笑顔になってしまいます。絵は筆のタッチがのびのびしていて、キャラクターの表情や体の動きがとても生き生きしているのが魅力的。最後に「のりまーす」とみんなで乗る場面に向かって気持ちが高まっていく流れも心地よく、小さな子どもと一緒に読んでいると何度も繰り返したくなる絵本です。電車好きな子どもはもちろん、読み聞かせ時間を楽しくしたい時にもピッタリです。