『おっぱいのはなし』は、文:土屋麻由美さん、絵:相野谷由起さんによる、赤ちゃんと“おっぱい”がテーマのほっこり絵本です。赤ちゃんの大切なごはんであるおっぱいが何からできているのか、どうやって飲むのか、そして大きくなっても「やっぱりおっぱいだーすき!」という気持ちをやわらかく描きます。2009年にポプラ社から刊行された、リズミカルでやさしい言葉に、あったかい気持ちになれるこの絵本は、親子での読み聞かせにぴったりです。
略歴
土屋 麻由美
土屋麻由美さんは助産師として大学病院や助産院で働いた後、1997年に出張専門の助産婦として中野区で開業。2006年より、練馬区で麻の実助産所を開業。自宅での出産支援に加え、自治体の母親学級の講師や、きょうだいが生まれる家庭への出産準備教育、幼稚園・小学校などでの性教育にも取り組まれています。助産師としての経験をいかしたあたたかく丁寧な語り口は、子どもにも親にも寄り添ってくれる安心感がありますね。
相野谷 由起(絵)
相野谷由起(あいのやゆき)さんは神奈川県出身、多摩美術大学絵画科日本画専攻を卒業後、イラストや絵本で活躍する絵本作家です。1987年に日本イラストレーション展・銀賞、同グラフィック展・審査員賞を受賞。1990年にはクレヨンハウス絵本大賞・最優秀賞を獲得。代表作の一つ『うさぎのさとうくん』(小学館)は、第12回日本絵本賞を受賞しました。その他にも『わたしは いま とても しあわせです』(ポプラ社)や『あかちゃんが うまれるまで』(童心社)など、やさしく豊かな表現で多くの絵本を手がけています。
おすすめ対象年齢
『おっぱいのはなし』の対象年齢は、3歳~6歳くらいが目安です。大きな絵とやさしい言葉で描かれていて、小さなお子さんにも安心して読むことができます。赤ちゃんとのつながりや家族の愛情を感じながら、親子でほっこりしたひとときを過ごせそうな絵本です。
レビュー
この絵本、赤ちゃんとおっぱいのやわらかい関係がまるで温かいハグみたいで、読んでいるこちらまでじんわり幸せな気持ちに。タイトルから親しみやすく、問いかけのようにはじまる語りかけに、子どもは自然と身を乗り出して聞きたくなるはず。絵もふんわりしていて、赤ちゃんの手足や表情がとにかくかわいらしくて、思わず「かわいい!」ってつぶやいちゃいます。助産師さんの言葉だからこその安心感もあって、小さなお子さんを見守るママやパパにも心に響く一冊。読むたびにあたたかく、愛おしくなれる絵本だなと感じました。