『くろねこちゃこのぼうけん』は相野谷由起さん作・絵による、2024年に小学館から刊行されたファンタジー絵本です。黒猫のちゃこが長靴の中、ベッドの下、キャットフード箱の中など、あちこちをのぞくのが大好き。ある日、キャットフード箱をのぞいたら、不思議な世界へと引き込まれて…!柔らかで優しいタッチ、色彩豊かな絵がつくり出す幻想的な世界に、思わず心奪われます。作者が実際に暮らす黒猫「ちっちゃこ」がモデルになっているそうで、リアルな仕草や表情に笑みがこぼれて癒やされます。
略歴
相野谷 由起
相野谷由起(あいのやゆき)さんは神奈川県出身、多摩美術大学絵画科日本画専攻を卒業後、イラストや絵本で活躍する絵本作家です。1987年に日本イラストレーション展・銀賞、同グラフィック展・審査員賞を受賞。1990年にはクレヨンハウス絵本大賞・最優秀賞を獲得。代表作の一つ『うさぎのさとうくん』(小学館)は、第12回日本絵本賞を受賞しました。その他にも『わたしは いま とても しあわせです』(ポプラ社)や『あかちゃんが うまれるまで』(童心社)など、やさしく豊かな表現で多くの絵本を手がけています。
おすすめ対象年齢
対象年齢はだいたい3歳から7歳くらいで、かわいい黒猫とファンタジックな冒険が描かれています。未就学児(幼児)から小学校低学年くらいまで、幅広く楽しめる内容だと考えられます。
レビュー
この絵本、ほんとに癒やされます!ちゃこがちょいちょい覗き込む仕草に「あるある〜」とニヤッ。ふんわりした絵柄に、カラフルで幻想的な世界観、ページをめくるたびにワクワク感がアップ。モデルになった「ちっちゃこ」のリアルな動きや表情が絵に生かされていて、小さな観察者の目線がちゃんと伝わってきます。大人も子どもも、声に出して一緒に覗いてみたくなる。読み聞かせにぴったりで、「次はどうなるの?」と期待が高まる一冊です。日常の延長にあるちょっとした冒険を、まるで魔法みたいに描いてくれるのが最高!