『おふろのくまちゃん』は、シャーリー・パレントー作、デイヴィッド・ウォーカー絵、福本友美子訳による絵本で、原作名は『Bears in the Bath』、アメリカで発行されました。日本語版は2013年に出版されています。
この絵本は、4匹のくまちゃんたちが「おふろはきらい!」と逃げ回る様子を、優しいタッチのイラストで描いています。お風呂嫌いの子どもたちに、お風呂の楽しさを伝える内容となっており、親子での読み聞かせに最適です。また、くまちゃんたちの豊かな表情や仕草が愛らしく、読者を惹きつけます。
略歴
シャーリー・パレントー
シャーリー・パレントー(Shirley Parenteau)は、アメリカの作家で、絵本からヤングアダルト向けのSF、女性向けの小説まで幅広いジャンルで執筆活動を行っています。特に、孫娘たちの誕生をきっかけに、幼い子ども向けの絵本制作に再び取り組むようになりました。彼女の創作の源は、6人の孫娘たちの行動や日常生活にあり、その観察から得たインスピレーションを作品に反映させています。代表作である「くまちゃん」シリーズは、愛らしいキャラクターと心温まるストーリーで、多くの読者に親しまれています。現在、カリフォルニア州在住で、家族と過ごす時間を大切にしながら、執筆活動を続けています。
彼女の作品は、日本でも多くの読者に愛されており、『おすわりくまちゃん』や『おやすみくまちゃん』などの絵本は、子どもたちの心を惹きつけています。また、彼女の作品は、家族の絆や友情、思いやりといったテーマを扱っており、読者に深い感動を与えています。
デイヴィッド・ウォーカー(絵)
デイヴィッド・ウォーカー(David Walker)は、アメリカのイラストレーターで、主に幼い子ども向けの絵本のイラストを手がけています。彼の作品は、柔らかな色彩と愛らしいキャラクター描写が特徴で、多くの読者に親しまれています。代表作には、『おすわりくまちゃん』『おやすみくまちゃん』『だいすきぎゅっぎゅっ』などがあり、これらは日本でも高い人気を誇っています。また、近年では自身で文章も手がけるようになり、『ちっちゃくたって』などの作品を発表しています。さらに、絵本以外にも、グリーティングカードや布地などのデザインも手がけ、その活動範囲は多岐にわたります。現在、愛犬と共に暮らしながら、創作活動を続けています。彼は「好きな絵を描いて暮らせる世界で一番幸せな人間」と語っており、その情熱が作品にも表れています。
福本 友美子(訳)
福本友美子(ふくもと ゆみこ、1951年東京都生まれ)は、慶應義塾大学文学部図書館・情報学科を卒業後、調布市立図書館で児童サービスに携わりました。1980年からフリーランスで児童書の翻訳や批評、編集に取り組み、英語圏を中心とした児童文学の翻訳に定評があります。代表作に『おすわりくまちゃん』や『おやすみくまちゃん』、『リディアのガーデニング』などがあります。また、国際子ども図書館の活動やケニアでの図書館設立プロジェクトにも貢献し、子どもの読書普及や翻訳を通じて幅広く活動を続けています。
おすすめ対象年齢
『おふろのくまちゃん』は、3歳から5歳くらいまでの幼児を対象にした絵本です。簡潔でリズミカルな文章と愛らしいイラストが特徴で、特にお風呂が苦手な子どもや、お風呂をテーマにした遊びや学びを通じて親子の時間を楽しみたい家庭に最適です。また、くまちゃんたちの表情豊かな描写が、未就学児の興味を引きやすい点も魅力的です。
レビュー
この絵本は、愛らしいくまちゃんたちの姿がとても印象的です。逃げ回るくまちゃんたちが最後にはお風呂に入るまでのストーリーは、子どもたちが親近感を持ちやすい展開になっています。文章は短く、音読しやすいため、親子での読み聞かせにぴったりです。また、デイヴィッド・ウォーカーの柔らかいタッチのイラストは温かみがあり、くまちゃんたちの表情や仕草が細やかに描かれていて、見るだけで楽しくなります。お風呂嫌いの子どもに、お風呂が楽しい場所であることを優しく教えてくれる、心温まる一冊です。この絵本を通じて、親子でお風呂タイムをもっと楽しく感じられるでしょう。