『ふって!ふって!バニー』は、クラウディア・ルエダ作、二宮由紀子訳のインタラクティブ絵本です。原作『Bunny Slopes』は2016年にアメリカで発行されました。日本語版も同年発行です。この絵本は、スキーを楽しみたいウサギのバニーと共に冒険する物語です。本を振ったり傾けたりして、読者がバニーを助けながら物語を進めます。この参加型の仕組みにより、子どもたちは自分が物語の一部になったような体験を楽しむことができます。可愛らしいイラストとユーモラスな展開が、親子で読む時間をより楽しいものにしてくれる作品です。
略歴
クラウディア・ルエダ
クラウディア・ルエダ(Claudia Rueda)は、コロンビア出身の絵本作家で、ボゴタのロス・アンデス大学で法律を学びました。その後、サンフランシスコのカリフォルニア大学で児童文学とイラストレーションを専攻し、絵本作家としての道を歩み始めました。彼女の作品は、シンプルでありながら感情豊かなイラストと、読者参加型のインタラクティブなストーリーテリングが特徴です。代表作には『Hungry Bunny』や『Huff & Puff』などがあり、国際的な評価を得ています。また、彼女の作品は複数の言語に翻訳され、世界中の子どもたちに親しまれています。
二宮 由紀子(訳)
二宮 由紀子(にのみや ゆきこ、本名・川島由紀子、1955年生まれ)は、日本の童話作家、翻訳家です。大阪府出身で、1974年に大阪府立高津高等学校を卒業し、1978年に京都大学文学部を卒業しました。独特のリズムとユーモアあふれる文章で、多くの童話や絵本を手掛けています。代表作には『だれかそいつをつかまえろ!』や「ハリネズミのプルプル」シリーズなどがあり、日本絵本賞翻訳絵本賞や赤い鳥文学賞、産経児童出版文化賞などを受賞しています。また、海外の絵本の翻訳も手掛けており、幅広い読者層から支持を得ています。
おすすめ対象年齢
この絵本の対象年齢は、3歳から5歳程度が適しています。読者が本を振ったり傾けたりすることで、物語が展開する仕組みが、子どもたちにとって新鮮で楽しい体験となります。文字数が少なく、イラストを主体に進むため、未就学児でも飽きることなく楽しめます。特に3歳以上の子どもたちが最も物語に共感しやすいと考えられます。
レビュー
『ふって!ふって!バニー』は、子どもたちの創造性を刺激するユニークな絵本です。物語の中で読者が本を振ったり傾けたりすることで、物語の進行を助ける体験は、通常の読み聞かせにはない没入感を与えます。シンプルで温かみのあるイラストは、子どもたちに親しみやすく、ウサギのかわいらしさに心が癒されます。親子で一緒に本を楽しむ時間を作り出すのに最適な作品で、子どもたちが読書を好きになるきっかけを提供してくれる一冊だと感じました。