いもむしれっしゃ/にしはら みのり

にしはらみのりさん作・絵の『いもむしれっしゃ』(2007年、PHP研究所)は、虫たちが乗客のユニークな「いもむしれっしゃ」が活躍する楽しい絵本です。がたん もにょん…と独特な音をたてながら、はらっぱだんち、のうえんまえ、つちっこよこちょうなど、個性豊かな駅に次々停車。途中、大グモが現れて大ピンチになりますが、かみきりレンジャーが登場して一件落着!細かく描き込まれた虫たちの表情や動きも見どころで、読んで・見て・何度も楽しめる1冊です。虫の世界を冒険する気分が味わえる、元気いっぱいの絵本です。

略歴

にしはら みのり

にしはら みのり(西原 みのり)さんは、1983年福岡県生まれ。九州産業大学芸術学部デザイン学科を卒業後、第6回ピンポイント絵本コンペで優秀賞を受賞し、受賞作『いもむしれっしゃ』(2007年、PHP研究所)で絵本作家としてデビューしました。身近な自然や虫たちをモチーフに、細やかな描写とユーモラスな発想で、子どもたちの心をつかむ作品を生み出しています。代表作には『おちばいちば』などがあり、いずれもテンポのよい文と緻密な絵が魅力。現在も絵本やイラスト制作を中心に活動中です。

おすすめ対象年齢

『いもむしれっしゃ』は、3歳から6歳くらいの子どもたちにおすすめです。テンポのよい言葉のリズムや、楽しい虫たちの姿に小さな子も夢中になります。文字数も多すぎず、読み聞かせにもぴったり。虫や乗り物が好きなお子さんはもちろん、そうでない子にも楽しく読める内容です。

レビュー

この絵本、すごく楽しい!「いもむしれっしゃ」という発想がまず面白くて、駅名や虫たちの暮らしぶりにワクワクします。「つちっこよこちょう」でミミズソフトが売ってたり、カラオケ大会があったりと、細かい描写にクスッと笑えるところがたくさん。虫がちょっと苦手…という子でも、愛嬌たっぷりなキャラたちのおかげで自然と親しめる気がします。最後に登場するかみきりレンジャーの活躍もかっこよくて、ヒーロー好きな子にもウケそう!絵の中に隠れたネタを探すのも楽しく、繰り返し読みたくなる絵本です。