チキンス-プ・ライスいり/モーリス・センダック

『チキンスープ・ライスいり―12のつきのほん―』は、モーリス・センダック作、じんぐうてるお訳の絵本です。原作名は『Chicken Soup with Rice』で、1962年にアメリカで発行されました。この絵本は、1年の各月をテーマに、チキンスープ・ライス入りが登場する詩が描かれています。リズミカルな文章とセンダックの独特なイラストが特徴で、子どもたちに季節の移り変わりを楽しく伝えます。

略歴

モーリス・センダック

モーリス・センダック(Maurice Sendak、1928年 – 2012年)はアメリカの絵本作家、イラストレーターです。ニューヨークのブルックリンでポーランド系ユダヤ人の家庭に生まれ、幼少期から絵を描くことに情熱を注いでいました。センダックは、子どもの内面や感情を描くことに優れ、特に子どもの「怒り」や「反抗心」といった感情をテーマにした作品で独自のスタイルを確立しました。『かいじゅうたちのいるところ』の成功により、彼は世界的に著名な絵本作家となり、その後も多くの作品で幅広い年齢層に影響を与えました。

じんぐうてるお(訳)

じんぐう てるお(神宮 輝夫)は、1932年に群馬県高崎市で生まれました。早稲田大学第一文学部英文科を卒業し、同大学院文学研究科英文学専攻修士課程を修了しました。在学中から早大童話会に参加し、鳥越信、古田足日、山中恒らと活躍しました。英国児童文学の翻訳を精力的に行い、アーサー・ランサム全集のほか、リチャード・アダムズ『ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち』、モーリス・センダック『かいじゅうたちのいるところ』など、多くの作品を手がけました。1964年に『世界児童文学案内』で日本児童文学者協会賞を受賞し、2009年には国際グリム賞を受賞しました。青山学院大学教授、白百合女子大学教授などを歴任し、2021年に89歳で死去しました。

おすすめ対象年齢

この絵本の対象年齢は幼児向け~5歳頃とされています。リズミカルな文章と親しみやすいイラストが、小さなお子さまにも理解しやすく、楽しめる内容となっています。

レビュー

『チキンスープ・ライスいり』は、シンプルながらもリズミカルな詩と、センダックの温かみのあるイラストが印象的です。各月ごとの詩を通じて、季節の変化や行事を楽しく学べる点が魅力的です。また、繰り返しのフレーズが子どもたちの記憶に残りやすく、読み聞かせにも最適です。親子で一緒に読むことで、季節感やリズム感を養う良い機会となるでしょう。

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