『からすのたまごにいちゃん』は、あきやまただしさんが作・絵を手がけ、2007年5月に鈴木出版から発行された絵本です。「たまごにいちゃん」シリーズの一冊で、いたずら好きなからすのたまごにいちゃんが主人公。彼は、たまごのままでいたずらを繰り返していましたが、ある日、ネコにいたずらをして木の上に置き去りにされてしまいます。そのピンチがきっかけで、彼はたまごから出ることに。成長することの大切さや、仲間との絆をユーモラスに描いた一冊です。
略歴
あきやま ただし
あきやま ただし(本名:秋山 匡)さんは、1964年に東京都で生まれた日本の絵本作家、イラストレーターです。東京芸術大学デザイン科を卒業後、1993年に『ふしぎなカーニバル』で第14回講談社絵本新人賞を受賞し、絵本作家としてのキャリアをスタートさせました。
その後、1995年には『はやくねてよ』で日本絵本賞大賞を受賞し、さらに2015年には『いしをつんだおとこ』で第62回産経児童出版文化賞美術賞を受賞するなど、数々の賞を受けています。
代表作としては、「はなかっぱ」、「パンツぱんくろう」、「まめうしシリーズ」、「へんしんシリーズ」、「たまごにいちゃん」シリーズなどがあり、これらの作品は子どもたちから高い人気を博しています。
また、2004年からはNHK Eテレの「おかあさんといっしょ」で「パンツぱんくろう」、2010年からは「はなかっぱ」のアニメーションが放送され、幅広いメディアで活躍し、子どもたちに笑顔と感動を届け続けています。
おすすめ対象年齢
『からすのたまごにいちゃん』は、2歳〜小学校低学年くらいの子どもたちにぴったりの絵本です。いたずら好きな主人公の姿は、やんちゃな時期の子に共感されやすく、失敗をきっかけに成長していく様子が自然と心に残ります。楽しく読めて、ちょっぴり考えさせられるストーリーは、親子の会話のきっかけにもおすすめです。
レビュー
からすのたまごにいちゃんのいたずら好きな姿に、思わず笑ってしまいました。でも、ネコにいたずらをして木の上に置き去りにされるというピンチが、彼の成長のきっかけになるという展開にはドキドキしました。子どもが自分の殻を破って成長していく過程が、ユーモラスに、でも丁寧に描かれていて、大人も共感できる内容です。イラストもかわいらしく、読み聞かせの時間が楽しくなること間違いなし。親子で一緒に読むのにぴったりの絵本です。