だるまちゃんととらのこちゃん/かこ さとし

加古里子さん作・絵の絵本『だるまちゃんととらのこちゃん』は、1987年に福音館書店から初版が発行されました。 ​この作品では、主人公のだるまちゃんがペンキ屋の子どもである とらのこちゃんと出会い、街中に絵を描く遊びを通じて友情を深めます。​彼らの活動が街の人々の注目を集め、とらのこちゃんの家業にも良い影響を与えるという物語です。​

かこ さとしの略歴

加古 里子(かこ さとし,1926年 – 2018年)さんは、福井県今立郡国高村(現・越前市)生まれの絵本作家、児童文学作家です。東京大学工学部を卒業後、化学技術者として働くかたわら、児童文化活動に従事しました。1959年に自費出版した絵本『だむのおじさんたち』が注目され、その後多くの絵本を世に送り出しました。代表作『からすのパンやさん』(1973年)をはじめ、『だるまちゃんとてんぐちゃん』のだるまちゃんシリーズや科学絵本など、幅広いテーマで多くの名作を生み出しました。かこ さとしさんの作品は、子どもの視点に立った優しい語り口や、精密で温かみのあるイラストが特徴です。また、科学的知識をわかりやすく解説した本も数多く手がけ、子どもたちの好奇心を刺激しました。亡くなるまで創作を続け、生涯で600冊以上の作品を発表しました。彼の絵本は、日本のみならず世界中で愛され続けています。

おすすめ対象年齢

この絵本の対象年齢は、3歳から小学校低学年くらいの子どもたちに適していると考えられます。​物語はやや長めで、会話や展開も豊かなので、集中して聞ける年齢の子どもに適しています。色彩豊かなイラストや、だるまちゃんととらのこちゃんのやりとりは、小さな子どもの好奇心を刺激し、想像力を育む内容となっています。親子で一緒に読むことで、より深く楽しむことができる絵本です。

レビュー

『だるまちゃんととらのこちゃん』は、子どもたちの創造力と友情の大切さを描いた心温まる作品です。​だるまちゃんと とらのこちゃんが協力して街中に絵を描く姿は、自由な発想と行動の楽しさを伝えています。​また、彼らの行動が周囲に良い影響を与える様子は、子どもたちに自己表現の大切さや、他者との関わり方について考えさせられる内容となっています。​加古里子さんの細やかな描写と温かみのあるイラストが、物語の魅力を一層引き立てています。

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