
とよたかずひこ作・絵の絵本『ももんちゃん どすこーい』は、2001年に童心社から出版されました。この作品は「ももんちゃん あそぼう」シリーズの第2作で、主人公のももんちゃんが一人でお相撲を取る姿を描いています。ももんちゃんが「どすこーい どしーん」と四股を踏むと、その振動でさぼてんさんが地面から抜け、きんぎょさんが金魚鉢から飛び出します。二人はそれぞれ動き出し、どこかへ向かいます。シンプルでリズミカルな文章と、温かみのあるイラストが特徴で、赤ちゃんや小さな子どもたちにも親しみやすい内容となっています。
とよたかずひこの略歴
とよた かずひこ(本名:豊田 一彦)さんは、1947年、宮城県仙台市に生まれました。早稲田大学第一文学部を卒業されています。大学卒業後はフリーのイラストレーターとして活動し、長女の誕生をきっかけに絵本作家へと転身しました。1997年には『でんしゃにのって』で厚生省中央児童福祉審議会児童文化財特別推薦を受け、2001年には『どんどこ ももんちゃん』で第7回日本絵本賞を受賞しています。また、『あめですよ』は小学1年生の国語教科書(東京書籍)に採用されるなど、多くの作品が親しまれています。
おすすめ対象年齢
『ももんちゃん どすこーい』の対象年齢は、1~2歳頃からとされています。簡潔な文章と繰り返しのリズム、そしてかわいらしいイラストが、小さなお子さんにも理解しやすく、楽しめる内容となっています。また、親子で一緒に「どすこーい どしーん」と声に出して楽しむことで、スキンシップやコミュニケーションの促進にもつながります。
レビュー
この絵本は、ももんちゃんの元気いっぱいな姿と、さぼてんさんやきんぎょさんとのユーモラスなやり取りが魅力です。特に、ももんちゃんが四股を踏むたびに周囲が変化する様子は、子どもたちの好奇心を刺激します。読み聞かせの際に、実際に「どすこーい」と声を出しながら体を動かすことで、親子で楽しい時間を共有できるでしょう。とよたかずひこ氏の温かみのあるイラストとリズミカルな文章が、子どもたちの心を引きつけ、繰り返し読みたくなる一冊です。