『あひるのたまごねえちゃん』は、あきやまただしさんが作・絵を手がけ、2011年に鈴木出版から発行された絵本です。「たまごにいちゃん」シリーズの一冊で、まるいものが大好きなあひるのたまごねえちゃんが主人公。彼女は、たまごの殻に入ったまま、まるいものを集めて楽しく暮らしています。しかし、ある日、小さなまるい石につまずいてしまい、たまごから出てしまいます。その瞬間、彼女の興味や行動が一変し、成長していく姿が描かれています。子どもの成長と親の心情をユーモラスに描いた、心温まる一冊です。
略歴
あきやま ただし
あきやま ただし(本名:秋山 匡)さんは、1964年に東京都で生まれた日本の絵本作家、イラストレーターです。東京芸術大学デザイン科を卒業後、1993年に『ふしぎなカーニバル』で第14回講談社絵本新人賞を受賞し、絵本作家としてのキャリアをスタートさせました。
その後、1995年には『はやくねてよ』で日本絵本賞大賞を受賞し、さらに2015年には『いしをつんだおとこ』で第62回産経児童出版文化賞美術賞を受賞するなど、数々の賞を受けています。
代表作としては、「はなかっぱ」、「パンツぱんくろう」、「まめうしシリーズ」、「へんしんシリーズ」、「たまごにいちゃん」シリーズなどがあり、これらの作品は子どもたちから高い人気を博しています。
また、2004年からはNHK Eテレの「おかあさんといっしょ」で「パンツぱんくろう」、2010年からは「はなかっぱ」のアニメーションが放送され、幅広いメディアで活躍し、子どもたちに笑顔と感動を届け続けています。
おすすめ対象年齢
『あひるのたまごねえちゃん』は、2歳から6歳くらいのお子さんにおすすめの絵本です。自立や成長への一歩を踏み出すことに不安を感じる年頃の子どもたちが、主人公の姿に共感し、自分のペースで前に進む勇気をもらえる内容となっています。読み聞かせにも最適で、親子で成長を感じ合える一冊です。
レビュー
まるいものが大好きなあひるのたまごねえちゃんの姿に、子どもらしい純粋さを感じました。たまごから出た途端に興味が変わってしまう様子は、子どもの成長の一瞬を捉えていて、読んでいて胸がキュンとしました。親としては、子どもの成長を喜びつつも、少し寂しさを感じることもありますよね。この絵本は、そんな親の気持ちにも寄り添ってくれる作品だと思います。ユーモラスなイラストとともに、親子で楽しめる一冊です。