たまごにいちゃん/あきやま ただし

『たまごにいちゃん』は、あきやまただしさんが作・絵を手がけ、2001年に鈴木出版から発行された絵本です。主人公の「たまごにいちゃん」は、もうすぐ殻を破って生まれるはずなのに、殻の中が居心地よくてなかなか出られません。弟はすでに外の世界へ飛び出しているのに、にいちゃんは一歩が踏み出せない…。そんな姿に、子どもたちもきっと共感するはず。成長することの不安や勇気を、ユーモラスなイラストとともに描いた、心温まる一冊です。

略歴

あきやま ただし

あきやま ただし(本名:秋山 匡)さんは、1964年に東京都で生まれた日本の絵本作家、イラストレーターです。東京芸術大学デザイン科を卒業後、1993年に『ふしぎなカーニバル』で第14回講談社絵本新人賞を受賞し、絵本作家としてのキャリアをスタートさせました。
その後、1995年には『はやくねてよ』で日本絵本賞大賞を受賞し、さらに2015年には『いしをつんだおとこ』で第62回産経児童出版文化賞美術賞を受賞するなど、数々の賞を受けています。
代表作としては、「はなかっぱ」、「パンツぱんくろう」、「まめうしシリーズ」、「へんしんシリーズ」、「たまごにいちゃん」シリーズなどがあり、これらの作品は子どもたちから高い人気を博しています。
また、2004年からはNHK Eテレの「おかあさんといっしょ」で「パンツぱんくろう」、2010年からは「はなかっぱ」のアニメーションが放送され、幅広いメディアで活躍し、子どもたちに笑顔と感動を届け続けています。

おすすめ対象年齢

『たまごにいちゃん』は、2歳から小学校低学年くらいの子どもたちにおすすめの絵本です。自立や成長への一歩を踏み出すことに不安を感じる年頃の子どもたちが、主人公の姿に共感し、自分のペースで前に進む勇気をもらえる内容となっています。読み聞かせにも最適で、親子で成長を感じ合える一冊です。

レビュー

たまごの殻の中にいたい気持ち、すごくわかります。殻の中は安心だけど、外の世界も気になる…。そんな「たまごにいちゃん」の葛藤が、子どもだけでなく大人の心にも響きます。イラストもかわいらしく、にいちゃんの表情がたまりません。成長するって勇気がいるけど、自分のペースで大丈夫なんだなって思わせてくれる、優しい応援絵本です。