
『みんなおっぱいのんでたよ』は、詩人・児童文学作家の木坂涼さんが文を、木村しゅうじさんが絵を手掛けた絵本で、1999年に福音館書店から刊行されました。 この作品は、すべての哺乳類が母乳で育つことを、リズミカルな言葉と温かみのあるイラストで描き、命のつながりや母子の絆を優しく伝えています。
略歴
木坂 涼
木坂涼(きさか りょう)さんは、1958年、埼玉県生まれ。和光大学人文学部芸術学科を卒業後、博報堂に勤務されました。1981年、自費出版の詩集『じかんはじぶんを』で詩人としてデビューし、その独特な作風が注目を集めました。1987年には詩集『ツッツッと』で第5回現代詩花椿賞を受賞し、1997年には『金色の網』で芸術選奨文部大臣新人賞を受賞されています。詩人としての活動に加え、エッセイスト、絵本作家、翻訳家としても幅広く活躍されています。特に、創作絵本や海外の児童文学の翻訳に力を入れており、代表作には『みんなおっぱいのんでたよ』(福音館書店)や『あいうえたいそう』(偕成社)などがあります。また、翻訳作品としては『ねずみの歯いしゃさんアフリカへいく』や『ヨセフのだいじなコート』など、多数の絵本を手掛けています。現在も、詩や絵本の創作、翻訳を通じて、子どもから大人まで幅広い読者に親しまれる作品を提供し続けています。
木村しゅうじ
木村しゅうじ氏は、日本の絵本作家・イラストレーターとして知られています。彼の作品には、動物や自然を題材にしたものが多く、子どもたちに親しまれています。代表作の一つである『みんなおっぱいのんでたよ』は、詩人・木坂涼氏の文に木村氏が絵を担当し、動物の子どもたちが母親のおっぱいを飲む様子を描いた絵本です。 また、『どうぶつえんのどうぶつあんない』では、母ゾウのオッパイはどこ?指は何本?など皆の知ってる動物の知らないこと知りたいことを詳細に描き、動物園で見られる動物たちの知られざる一面を紹介しています。 さらに、『だっことおんぶ』や『サルのいる森』などの作品も手がけ、子どもたちに動物や自然の魅力を伝えています。
おすすめ対象年齢
この絵本は、1歳から3歳までの乳幼児を主な対象としています。簡潔でリズミカルな文章と、動物たちの親子の姿を描いた優しいイラストが、幼い子どもたちの興味を引き、親子での読み聞かせに最適です。
レビュー
『みんなおっぱいのんでたよ』は、母乳で育つ哺乳類の姿を通じて、命のつながりや母子の絆を感じさせる温かい作品です。木坂涼のリズミカルで優しい言葉と、木村しゅうじの柔らかいタッチのイラストが融合し、読み手に安心感と親しみを与えます。特に、乳幼児期の子どもたちにとって、自分と同じようにおっぱいを飲んで育つ動物たちの姿は、共感や安心感をもたらすでしょう。親子での読み聞かせを通じて、家族の絆や命の大切さを感じられる一冊です。