『きみたち きょうから ともだちだ』(2005年・朔北社刊)は、ちょっぴりドキドキの入園式が舞台。はじめて出会う友だち、先生、そして園のルール――でも心配いりません。園長先生のユニークで元気なあいさつに、みんなの緊張もほぐれていきます。中川ひろたかさんの軽快な文と、長谷川義史さんのあたたかくて笑える絵がぴったりマッチした、入園・入学シーズンにぴったりの一冊です。子どもも大人も、読んでほっとする春のスタートブックです。
略歴
中川 ひろたか
中川ひろたかさんは1954年埼玉県生まれ。シンガーソングライター、絵本作家、保育士などさまざまな顔を持つクリエイター。1995年に『さつまのおいも』でデビュー。また『ないた』で日本絵本賞受賞。モー・ウィレムズ作品をはじめ、翻訳絵本も多く手がけ、独自のユーモアある語り口が魅力。さらに作曲された『世界中のこどもたちが』などの歌が、保育現場でも広く親しまれています。
長谷川 義史(絵)
長谷川義史(はせがわよしふみ)さんは、1961年大阪府藤井寺市生まれ。 グラフィックデザイナーからイラストレーターを経て、2000年に『おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん』で絵本作家としてデビューしました。 2003年には『おたまさんのおかいさん』で講談社出版文化賞絵本賞を受賞。また、2008年には『ぼくがラーメンたべてるとき』で日本絵本賞と小学館児童出版文化賞を受賞するなど、多くの作品で高い評価を得ています。
おすすめ対象年齢
主に3歳から6歳くらいの未就学児におすすめ。はじめての園生活にちょっと不安を感じている子や、友だちができるかな?と心配している子にぴったりの内容です。入園・進級のタイミングに、親子で読むと安心感と期待がわいてきますよ。
レビュー
はじめての園生活って、子どもにとってはまるで冒険。その緊張をやさしく包み込んでくれるのがこの絵本です。頼れる「年長さん」が園内を案内してくれる場面では、子どもたちの世界にもちゃんと先輩がいるんだと感じて、ちょっと感動。中川ひろたかさんのテンポのよい文章と、長谷川義史さんのあたたかくてユーモラスな絵が絶妙にマッチして、読んでいるこちらも自然と笑顔に。入園前に親子で読めば、不安よりも「たのしみ!」がふくらむような、心強い一冊です。