
『おこりたくなったら やってみて!』は、フランスの作家オーレリー・シアン・ショウ・シーヌによる絵本です。原作名は『Je suis en colère』。本書は、子どもが自分の感情をコントロールする方法を教える内容で、ユニコーンの子ども・ガストンと一緒に、イライラや怒りなどの感情を手放すための簡単な呼吸法を学ぶことができます。日本語版は2019年に主婦の友社から出版されました。
略歴
オーレリー・シアン・ショウ・シーヌ
オーレリー・シアン・ショウ・シーヌ(Aurelie Chien Chow Chine)は、フランス出身の著名な絵本作家およびイラストレーターです。彼女は、独自のスタイルと色使いで知られ、特に子ども向けの絵本において感情やメッセージを巧みに表現しています。オーレリーはアートの教育を受け、イラストレーションの分野でキャリアを築いてきました。彼女はフランスのアート学校で学び、その後、絵本の制作に専念するようになりました。彼女の作品は、子どもたちに向けた温かいメッセージや教訓を含んでおり、読み聞かせや自己学習に適した内容が多いです。『かっても まけても いいんだよ』のように、勝ち負けに対する理解を深めたり、友人との関係の重要性を教えたりする絵本が多いです。
シアン・ショウ・シーヌの作品は、さまざまな賞を受賞しており、フランス国内外で高い評価を得ています。彼女のイラストは、見る人に強い感情を呼び起こすと同時に、子どもたちの想像力をかき立てる力があります。彼女はイラストの仕事をするだけでなく、絵本の創作を通じて子どもたちに対する教育的な活動にも関わっています。学校や図書館でのワークショップなどを通じて、子どもたちにアートや読書の楽しさを伝えています。多くの作品は、子どもたちに対する思いやりや理解を促進するための素晴らしいツールとなっており、彼女のアプローチは多くの親や教育者に支持されています。
垣内 磯子(訳)
垣内磯子(かきうち いそこ)氏は、東京都出身で、早稲田大学文学部仏文科を卒業された詩人、絵本・童話作家、翻訳家です。詩人としてデビューし、早稲田大学在学中には小野梓記念賞を受賞、またサンリオ詩とメルヘン賞なども受賞されています。詩集『春の通信簿』や『かなしいときには』、絵本『よるのとこやさん』など、多数の作品を手掛けています。近年では、フランスの作家オーレリー・シアン・ショウ・シーヌによる「ガストン」シリーズの翻訳を担当し、子どもたちの感情コントロールを助ける絵本として好評を博しています。翻訳に際しては、原作のニュアンスを大切にしつつ、子どもたちが楽しく読めるよう工夫を凝らしており、作品を通じて子どもたちに生きるノウハウが自然と伝わることを願っているそうです。
おすすめ対象年齢
この絵本は、3歳から6歳の子どもを対象としています。子ども自身が感情を理解し、適切に対処する方法を学ぶのに役立つ内容となっています。
レビュー
本書は、子どもが自分の感情を理解し、コントロールする力を育むための素晴らしいツールです。ガストンと一緒に呼吸法を実践することで、怒りや悲しみといった感情を前向きに切り替える方法を楽しく学べます。親子で一緒に読み進めることで、子どもの情緒的な成長をサポートできるでしょう。