まどから おくりもの/五味 太郎

『まどから おくりもの』(五味太郎 作・絵、1983年刊)は、クリスマスを舞台にした楽しいしかけ絵本です。サンタクロースが家々を訪れ、窓から中を覗いて住人に最適な?プレゼントを届ける物語。ユーモラスな展開とシンプルながら考えさせられるストーリーが魅力です。窓のしかけをめくることで物語が進み、読者もサンタクロースと一緒にプレゼントを選ぶ感覚を楽しめます。色彩豊かなイラストは子どもたちの想像力を掻き立て、大人も微笑ましく読むことができます。クリスマスの温かさと喜びを感じられる、親子で楽しめる一冊です。

五味太郎の略歴

五味太郎(ごみたろう)さんは、1945年、東京都に生まれた日本を代表する絵本作家であり、グラフィックデザイナーでもあります。東京藝術大学美術学部工芸科を卒業後、広告デザインやグラフィックの仕事に携わり、その後絵本の制作を始めました。1977年に初の絵本『みんなうんち』を発表し、ユニークな視点とシンプルで大胆なデザインが評価され、多くの読者に愛される作家となりました。
代表作には『きんぎょが にげた』『かずのえほん』『たべたの だあれ』などがあり、その多くが世界中で翻訳・出版されています。

五味さんの作品は、明確でわかりやすいイラストと、遊び心あふれる構成が特徴で、幼児から大人まで幅広い層に支持されています。また、創作の傍らでエッセイ執筆やワークショップも行い、子どもたちとの対話を通じて創作活動を続けています。彼の絵本は、視覚的な楽しさとともに子どもの創造力を育むことを目的とし、多くの作品が日本国内外でロングセラーとなっています。

おすすめ対象年齢

五味太郎作の『まどから おくりもの』の対象年齢は、主に2歳から6歳の未就学児向けとされています。簡潔で親しみやすい文章と、しかけを通じて楽しめる構成は、小さな子どもたちの興味を引きつけます。また、クリスマスの特別な雰囲気を感じられるストーリーと色鮮やかなイラストは、親子での読み聞かせにも最適です。しかけのページをめくるたびに新しい発見があり、子どもの想像力や観察力を育む絵本としてもおすすめです。

レビュー

五味太郎作の『まどから おくりもの』は、ユーモアと創造性に溢れた素晴らしい絵本だと思います。サンタクロースが窓から家の中を覗き、住人にぴったり?のプレゼントを届けるというアイデアがとてもユニークで、しかけ絵本としての楽しさを最大限に活かしています。一見するとシンプルな物語ですが、窓の向こうに広がる世界を覗き見るという体験は、子どもにとってまるで宝探しのようなワクワク感を与えてくれます。また、五味太郎らしいユーモラスな展開と色彩豊かなイラストが、子どもだけでなく大人の読者にも温かい気持ちを届けてくれる一冊です。読み聞かせや家族の団らんのひとときにぴったりの作品であり、毎年クリスマスの時期に何度でも楽しめる絵本だと感じました。

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