
『おやすみ、はたらくくるまたち』は、シェリー・ダスキー・リンカー文、トム・リヒテンヘルド絵、福本友美子訳による絵本です。原作名は『Goodnight, Goodnight, Construction Site』で、2011年にアメリカで発行されました。日本語版は2012年にひさかたチャイルドから出版されています。この絵本は、工事現場で働くショベルカーやダンプカーなどの車たちが、一日の仕事を終えて眠りにつく様子を描いており、乗り物好きの子どもたちにぴったりの内容です。温かみのあるイラストとリズミカルな文章で、子どもたちに安心感を与え、寝かしつけの際に最適な一冊となっています。
略歴
シェリー・ダスキー・リンカー
シェリー・ダスキー・リンカー(Sherri Duskey Rinker)は、アメリカ・イリノイ州在住の作家です。幼少期、祖母が読んでくれたバージニア・リー・バートンの乗り物絵本に親しみ、乗り物への関心を深めました。結婚後、夫と二人の息子と共に暮らし、息子たちが幼い頃、寝る前に静かに眠りにつくことを願って『おやすみ、はたらくくるまたち』を執筆しました。この作品は、ニューヨークタイムズ紙のベストセラーリストで第1位を獲得し、日本でも15万部を超える人気絵本となりました。他の作品には、『よるのきかんしゃ、ゆめのきしゃ』や「はたらくくるまたち」シリーズなどがあり、いずれも働く乗り物をテーマにした心温まる物語で、多くの読者に親しまれています。
トム・リヒテンヘルド(絵)
トム・リヒテンヘルド(Tom Lichtenheld)は、アメリカのイラストレーター、作家として知られています。ウィスコンシン大学を卒業後、ミネアポリスの広告会社に16年間勤務し、広告業界で数々の賞を受賞しました。その後、フリーランスとなり、絵本制作に取り組む時間を持つようになりました。2000年には、初の絵本『Everything I Know about Pirates』を発表し、絵本作家としてのキャリアをスタートさせました。
彼の作品は、ユーモアと創造性に富んでおり、子どもたちだけでなく大人にも愛されています。邦訳された作品には、『アヒルかも! ウサギかも!』や『おやすみ、はたらくくるまたち』、『よるのきかんしゃ、ゆめのきしゃ』などがあります。これらの作品は、日本でも多くの読者に親しまれています。
また、エイミー・クラウス・ローゼンタールとの共作、『おかあさんはね』や『ぼくはびっくりマーク』など、心温まる作品を数多く手掛けています。
福本 友美子(訳)
福本友美子(ふくもと ゆみこ、1951年東京都生まれ)は、慶應義塾大学文学部図書館・情報学科を卒業後、調布市立図書館で児童サービスに携わりました。1980年からフリーランスで児童書の翻訳や批評、編集に取り組み、英語圏を中心とした児童文学の翻訳に定評があります。代表作に『おすわりくまちゃん』や『おやすみくまちゃん』、『リディアのガーデニング』などがあります。また、国際子ども図書館の活動やケニアでの図書館設立プロジェクトにも貢献し、子どもの読書普及や翻訳を通じて幅広く活動を続けています。
おすすめ対象年齢
この絵本の対象年齢は、2、3歳からとされています。シンプルな文章と親しみやすいイラストで、小さな子どもたちにも理解しやすく、読み聞かせにも適しています。
レビュー
『おやすみ、はたらくくるまたち』は、働く車たちが一日の仕事を終えて眠りにつく姿を描いた、心温まる絵本です。リズミカルな文章と優しいイラストが特徴で、寝かしつけの時間に読むのに最適です。子どもたちは、働く車たちの頑張りと休息の様子を通じて、日常のリズムや休息の大切さを感じ取ることができるでしょう。また、乗り物好きの子どもたちには特に喜ばれる内容となっています。