『やっぱりハロウィン』(2023年 童心社)は、中川ひろたかさんが文、村上康成さんが絵を担当した、にぎやかでほっこりするハロウィンの絵本。今日はハロウィン!仮装した子どもたちが「おかしをくれなきゃいたずらするぞ~」と園のまわりを訪ね歩き、たくさんのお菓子をもらいます。でも、園長先生だけはくれなくて、子どもたちはほんとにいたずらを決行!いったいどんないたずら?笑って読める、元気いっぱいの子どもと先生たちのやりとりが楽しい一冊です。
略歴
中川 ひろたか
中川ひろたかさんは1954年埼玉県生まれ。シンガーソングライター、絵本作家、保育士などさまざまな顔を持つクリエイター。1995年に『さつまのおいも』でデビュー。また『ないた』で日本絵本賞受賞。モー・ウィレムズ作品をはじめ、翻訳絵本も多く手がけ、独自のユーモアある語り口が魅力。さらに作曲された『世界中のこどもたちが』などの歌が、保育現場でも広く親しまれています。
村上 康成(絵)
村上康成(むらかみやすなり)さんは1955年岐阜県生まれ。魚や森など自然をテーマにした作品が多く、「自然派アーティスト」としても知られます。代表作に『ピンクとスノーじいさん』や『なつのいけ』などがあり、1995年には『ようこそ森へ』でボローニャ国際児童図書展グラフィック賞を受賞。中川ひろたかさんとのコンビでも多くの絵本を手がけ、子どもたちの成長や日常をやさしく描き出しています。個展や講演活動も精力的に行い、絵本の魅力を広げ続けています。
おすすめ対象年齢
この絵本の対象年齢は、3歳頃から小学校低学年くらいまで。保育園や幼稚園の子どもたちが主役なので、小さい子どもたちが共感しやすい内容になっています。読み聞かせにもぴったりで、ハロウィンの行事をもっと楽しめる導入にもおすすめの一冊です。
レビュー
『やっぱりハロウィン』は、子どもたちのわくわく感や自由な発想がぎゅっと詰まった、秋の季節にぴったりな絵本です。園長先生にお菓子をもらえなくて、本当にいたずらしちゃうところが最高にユーモラス!でも、怒られるのではなく、その様子を見守る先生たちの大らかさにも心があたたかくなります。絵も明るくて、子どもたちの表情がいきいき。ハロウィンって楽しいね、という気持ちが伝わる、読み聞かせにもぴったりな一冊でした。


