中川ひろたかさん文、長新太さん絵の『はなちゃんおふろ』(2015年・主婦の友社)は、はなちゃんとお父さんの“おふろタイム”が舞台の、とっても楽しい絵本。泡ぶくに包まれながら親子でワイワイしていたら、石けんがつるっとすべって湯船にポチャン!そこからふたりの冒険がはじまるという、ちょっと不思議でワクワクする展開に。やさしいやりとりとユーモラスなイラストにほっこり。お風呂がもっと好きになっちゃう一冊!読み聞かせにもぴったりな、おやすみ前にもオススメの作品。
略歴
中川 ひろたか
中川ひろたかさんは1954年埼玉県生まれ。シンガーソングライター、絵本作家、保育士などさまざまな顔を持つクリエイター。1995年に『さつまのおいも』でデビュー。また『ないた』で日本絵本賞受賞。モー・ウィレムズ作品をはじめ、翻訳絵本も多く手がけ、独自のユーモアある語り口が魅力。さらに作曲された『世界中のこどもたちが』などの歌が、保育現場でも広く親しまれています。
長 新太(絵)
長 新太(ちょう しんた,1927年 – 2005年)さんは、日本の漫画家・絵本作家・エッセイスト。東京都大田区出身。戦後、映画館の看板屋を経て、1948年に東京日日新聞の漫画コンクールで入選し、漫画家としてデビュー。その後、絵本作家としても活動を広げ、『ごろごろにゃーん』、『ぼくのくれよん』、『タコのバス』などユーモアあふれる作品を発表し、子どもから大人まで広く愛されました。1959年に文藝春秋漫画賞を受賞し、1994年には紫綬褒章を受章。2005年には『ないた』で日本絵本賞を受賞。享年77歳。
おすすめ対象年齢
対象年齢は2歳〜5歳くらい。おふろに慣れはじめた幼児期にぴったりで、「おふろ=楽しい場所」と感じられる内容。親子で一緒に読むことで、実際のおふろタイムがもっと楽しくなるよ!文字も多すぎず、絵からもお話が伝わるから、はじめての読み聞かせにも◎。
レビュー
おふろのなかがまるで大冒険の舞台みたいで、読んでいてめちゃくちゃワクワクした!中川ひろたかさんらしいテンポのよい文章と、長新太さんの独特なゆるくて自由なイラストがすごくマッチしてる。親子のやりとりもほっこりするし、石けんがきっかけで物語がどんどん展開していく感じが面白い。子どもにとって身近な“おふろ”が、こんなに想像の広がる場所なんだって思わせてくれる。おやすみ前の1冊としてもおすすめ!