しゃっくりくーちゃん/竹下 文子

『しゃっくりくーちゃん』(作:竹下 文子、絵:岡田 千晶)は、2017年に白泉社から刊行された、しゃっくりが止まらない猫・くーちゃんのお話です。ある朝、「ひくっ!」と始まったしゃっくりが全然止まらず、驚かせたりくすぐったりしても…ぜーんぜん止まらない!くーちゃんの困った表情や、見守る家族の反応にもうキュン。ユーモラスでリズミカルな文章は読み聞かせにピッタリで、仕草や表情のかわいさに自然と笑顔がこぼれる一冊です。

略歴

竹下 文子

竹下文子(たけしたふみこ)さんは1957年福岡県生まれ、東京学芸大学卒業。大学在学中から童話の執筆を始め、1978年に「月売りの話」で日本童話会賞を受賞。以降、『星とトランペット』『黒ねこサンゴロウ』シリーズなどで路傍の石幼少年文学賞を受賞し、長年にわたって児童文学・絵本の世界で活躍されています。代表作には『せんろはつづく』『ひらけ!なんきんまめ』『なまえのないねこ』など、受賞歴も多数(絵本にっぽん賞、産経児童出版文化賞、講談社絵本賞など)。静岡県在住で、多くの子どもたちに親しまれている作家です。

岡田 千晶(絵)

岡田千晶(おかだちあき)さんは大阪府出身、セツ・モードセミナー卒の絵本作家・イラストレーター。2010年にはボローニャ国際絵本原画展に入選した実力派です。代表作品には、『うさぎくんとはるちゃん』(岩崎書店)、『もうすぐもうすぐ』(教育画劇)、『ひだまり』(光村教育図書)、『しゃっくりくーちゃん』(白泉社)など多数あります。日常の何気ない仕草や表情を大切に描くスタイルで、優しいタッチに心がほっこりします。

おすすめ対象年齢

『しゃっくりくーちゃん』の対象年齢は 2歳頃からの赤ちゃん・幼児向けです。絵やリズムが中心なので、文字が読めなくても耳で楽しめ、親子の読み聞かせに最適。くーちゃんの表情に自然と笑顔になれる、ほっこりタイムにぴったりな一冊です。

レビュー

くーちゃんの「ひくっ!」からしゃっくりが止まらない展開に、思わず笑っちゃいます。驚かせたりくすぐっても効かない様子に、私も「そんなに?」ってツッコミたくなりました。岡田千晶さんの描くくーちゃんの表情は本当にたまらなく愛らしい!目がくるくるして、ちょっと困ってる表情も全部かわいい。ストーリーは短くても、見開きごとにじっくり見たい絵が詰まっていて、読み聞かせの後に「あれ、もう1回読む?」とリピートしたくなります。ちょっとした日常が絵本になるって、やっぱりいいなあと思わせてくれる、あたたかくてユーモアある名作です。