しってるねん/いちかわ けいこ

​『しってるねん』は、いちかわけいこ(文)と長谷川義史(絵)による絵本で、2006年にアリス館から出版されました。 この作品は、大阪の商店街を舞台に、道で出会ったおばちゃんが誰なのかを思い出そうとする少年の視点で描かれています。 大阪弁で進行する物語と、商店街の多彩なお店が登場する楽しい内容が特徴です。​

略歴

いちかわけいこ

いちかわけいこさんは、1964年千葉県生まれ。 東京教育専門学校を卒業後、保育園や養護施設での勤務を経て、嫁ぎ先で農業に従事しました。 その後、自宅で家庭文庫を開き、友人と共に小学校や書店でお話会を開催するなど、子どもたちとの交流を深めています。 また、「この本だいすきの会」の会員としても活動中です。 主な作品に、『ねぇだっこ』(絵:つるたようこ)、『おばけかな?』(絵:西村敏雄)などがあります。

長谷川義史(絵)

長谷川義史(はせがわよしふみ)さんは、1961年大阪府藤井寺市生まれ。 ​グラフィックデザイナーからイラストレーターを経て、2000年に『おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん』で絵本作家としてデビューしました。 ​2003年には『おたまさんのおかいさん』で講談社出版文化賞絵本賞を受賞。​また、2008年には『ぼくがラーメンたべてるとき』で日本絵本賞と小学館児童出版文化賞を受賞するなど、多くの作品で高い評価を得ています。

おすすめ対象年齢

『しってるねん』の対象年齢は、3歳から6歳とされています。 大阪弁のリズミカルな語り口と、商店街の多彩なキャラクターが登場することで、小さな子どもたちにも親しみやすい内容となっています。 また、絵本のページ数は24ページで、幼児が飽きずに楽しめる長さです。

レビュー

この絵本は、大阪の商店街の活気や人々の温かさが伝わってきます。 主人公が記憶をたどりながらおばちゃんの正体を探る過程は、読者も一緒になって考える楽しさがあります。 長谷川義史さんのユーモラスで温かみのあるイラストが、物語の魅力をさらに引き立てています。 大阪弁の表現も臨場感があり、地域の文化や言葉に触れる良い機会となるでしょう。 子どもたちだけでなく、大人も共感し楽しめる作品です。

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