たべてあげる/ふくべ あきひろ

『たべてあげる』(作:ふくべ あきひろ、絵:おおの こうへい/教育画劇/2011年)は、好き嫌いがあるりょうたくんが主人公。ピーマンを前に「だれかかわりに食べてくれないかな〜」とつぶやいたら、コップの後ろから小さな“りょうたくん”が現れて「たべてあげる〜」とパクリ!次の日もニンジン、その次は…と、どんどん苦手なものを食べてもらうけど、実はちょっとずつ変なことが起きていて…?ユニークな設定とテンポの良いくり返しがクセになる一冊です。

略歴

ふくべ あきひろ

ふくべ あきひろ(福部 明浩)さんは、1976年兵庫県生まれのコピーライター・絵本作家です。​京都大学工学部を卒業後、1998年に博報堂に入社し、コピーライターとして数々の広告賞を受賞しました。​2013年に独立し、クリエイティブオフィス「catch」を設立。​2009年に絵本『いちにちおもちゃ』で作家デビューし、以降「いちにち」シリーズを中心に、子どもたちの想像力を刺激するユーモアあふれる作品を多数手がけています。​彼の作品は、日常の中にあるユニークな視点や発想を通じて、読者に新たな気づきや楽しさを提供しています。

おおのこうへい(絵)

おおのこうへい(大野耕平)さんは、1974年生まれ、東京都出身の絵本作家・イラストレーターです。​東京藝術大学デザイン科を卒業後、博報堂のクリエイティブディレクターやCMプランナーとして活躍する傍ら、絵本制作にも取り組んでいます。​代表作には『あつまれ!全日本ごとうちグルメさん』や『パンダどうぶつえん』などがあり、ユーモアと独自の視点で子どもたちの心をつかむ作品を多数手がけています。​また、ふくべあきひろさんとの共作も多く、素晴らしいコンビとしても知られています。

おすすめ対象年齢

対象は3歳〜5歳くらいの未就学児がおすすめ。繰り返しのリズムやコミカルな展開が、読み聞かせにぴったりです。野菜が苦手な子にも、「食べること」をちょっとポジティブに感じさせてくれる内容で、日常の食卓シーンにも楽しい影響を与えてくれるかも。読み終えた後に会話も弾みそうです。

レビュー

何度読んでもインパクトの強さに笑ってしまう!「自分のミニチュアが出てきて苦手な野菜を食べてくれる」って発想がユニークで、子どもはもちろん大人も楽しめます。特に小さい“りょうたくん”の表情や動きがクセになる!読んでいるうちに「たべてあげる〜」のフレーズが頭から離れなくなります。ラストの展開にはちょっとドキッとするけど、それもこの絵本の魅力のひとつ。好き嫌いに悩む子にも、笑いながら読めるおすすめの一冊です。

タイトルとURLをコピーしました