
宮西達也さん作の絵本『であえてほんとうによかった』は、2009年にポプラ社から出版された作品で、ティラノサウルスシリーズの第8巻にあたります。物語は、乱暴者のティラノサウルスと泣き虫のスピノサウルスの子どもが、大地震により小さな島に取り残されるところから始まります。共に過ごすうちにお互いを思いやる心が芽生え、深い友情を築いていく様子が描かれています。この絵本は、誰かを思うことの優しさや温かさを伝える感動的な友情の物語です。
略歴
みやにし たつや
みやにし たつや(宮西達也)さんは1956年、静岡県駿東郡清水町に生まれました。日本大学芸術学部美術学科を卒業後、人形美術やグラフィックデザイナーとしての経験を積み、その後絵本作家としての道を歩み始めました。代表作には『おまえうまそうだな』や『おとうさんはウルトラマン』シリーズなどがあり、これらの作品で数々の賞を受賞しています。また、紙芝居やプラネタリウムの作品制作、エッセイ執筆など、多岐にわたる活動を展開しています。
おすすめ対象年齢
本書の対象年齢はおおよそ4歳から5歳以上とされています。ただし、物語の深いテーマや感動的な内容から、子どもだけでなく大人も共感し、楽しむことができる作品です。
レビュー
この絵本は、恐竜たちの冒険を通じて、思いやりや友情の大切さを教えてくれます。ティラノサウルスとスピノサウルスの関係性が変化していく過程は、子どもたちにとっても理解しやすく、心に響くものがあります。また、宮西達也氏の温かみのあるイラストが、物語の感動を一層引き立てています。親子で一緒に読むことで、共に感動を共有し、絆を深めることができる素晴らしい一冊です。
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