
『カッパのあいさつ』は、高畠那生(たかばたけ なお)作のユーモア絵本で、2016年に好学社から出版されました。物語は、後ろ向きに挨拶をするカッパのアカッパとミドッパが、勢い余って頭の皿を割ってしまい、代わりの皿を探す冒険を描いています。カップの受け皿やアザラシなど、さまざまなものを頭に乗せる二人が、最後にたどり着くものとは何か。ダジャレが随所に散りばめられ、子どもから大人まで楽しめる内容となっています。
略歴
高畠 那生(たかばたけ なお)さんは、1978年に岐阜県で生まれ、東京造形大学美術学科を卒業されました。2003年に『ぼく・わたし』(絵本館)でデビューし、その後、多くの絵本を手掛けています。代表作には、『カエルのおでかけ』(フレーベル館)や『うしとざん』(小学館)などがあり、これらの作品で日本絵本賞や産経児童出版文化賞ニッポン放送賞などを受賞されています。
おすすめ対象年齢
この絵本の対象年齢は、3歳から5歳以上とされています。ユーモアあふれるストーリーとカラフルなイラストは、未就学児から小学校低学年の子どもたちに特に適しています。また、ダジャレの要素が含まれているため、言葉遊びを楽しみ始める年齢の子どもたちにもぴったりです。親子で一緒に読みながら、笑いや発見を共有できる作品となっています。
レビュー
『カッパのあいさつ』は、ユーモアと創造性に富んだ作品です。高畠那生さんの独特なイラストレーションは、キャラクターたちの表情や動きを生き生きと描き出し、読者の想像力を刺激します。物語の展開もテンポ良く、次に何が起こるのかとページをめくる手が止まりません。特に、ダジャレを交えた言葉遊びは、子どもたちの言語感覚を育むのに役立ちます。また、アカッパとミドッパの友情や工夫する姿勢は、読者に前向きなメッセージを伝えています。親子で楽しめる一冊として、おすすめです。