おばけのゆきだるま/ジャック・デュケノワ

ジャック・デュケノワ作・絵、大澤晶さん訳の絵本『おばけのゆきだるま』は、原作名『Le Fantôme de neige』で、フランスで発行されました。​日本語版は、2013年にほるぷ出版から刊行されています。​物語は、雪の日におばけたちがスキーや雪合戦を楽しみ、大きな雪だるまを作る様子を描いています。​その雪だるまがしゃべりたがっているように見えるところから、物語は展開します。

略歴

ジャック・デュケノワ

ジャック・デュケノワ(Jacques Duquennoy)は、1953年にフランスのアミアンで生まれました。美術学校を卒業後、ポスターや新聞の挿絵など多彩な分野で活躍しました。その後、幼稚園の教師を務めながら絵本作家としての活動を開始し、数多くの作品を発表しています。代表作である「なかよしおばけ」シリーズは、世界10か国以上で翻訳され、特に『おばけパーティ』は1995年にフランスのペアレンツ・チョイス賞を受賞しました。

おおさわあきら(訳)

大澤 晶(おおさわ あきら)さんは、京都府生まれの翻訳家です。大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)でフランス語を専攻し、卒業後は新聞記者として勤務しました。その後、翻訳家に転身し、主に児童書や絵本の翻訳を手がけています。代表的な訳書として、ジャック・デュケノワ作の「おばけ」シリーズ(ほるぷ出版)などがあります。これらの作品を通じて、子どもたちに多くの物語を届けています。

おすすめ対象年齢

対象年齢は4歳から6歳とされています。​雪遊びをテーマにしたこの絵本は、冬の季節にぴったりの一冊です。

レビュー

『おばけのゆきだるま』は、冬のわくわく感とおばけたちのユーモアが絶妙にミックスされた、心温まる絵本でした。おばけというと怖い存在を想像しがちですが、この作品ではとても陽気で友だち思いな存在として描かれていて、子どもたちにも親しみやすい内容になっています。雪遊びの楽しさが丁寧に描かれており、特に雪だるまがしゃべりたがっているという展開は、想像力を刺激されてとても魅力的でした。冬の読み聞かせにぴったりの作品です。