リサ ひこうきにのる/アン・グットマン

アン・グットマン(Anne Gutman)作、イラストを担当したのは彼女の夫であるゲオルグ・ハレンスレーベン(Georg Hallensleben)です。本作『リサ ひこうきにのる』(原作名:“Lisa prend l’avion”)は、2000年にフランスで発行されました。「リサとガスパール」シリーズの中でも人気の高い一冊で、リサが初めて飛行機に乗るドキドキの冒険が描かれています。空港の情景や飛行機内の出来事が、ゲオルグ・ハレンスレーベンの柔らかく美しい絵によって鮮やかに表現されています。子どもたちにとって新しい体験への期待感や不安を楽しめる、親子で読むのにぴったりの一冊です。

略歴

アン・グットマン

アン・グットマン(Anne Gutman)は、1970年にフランス・パリで生まれた絵本作家です。小説家であった父親の影響を受け、幼少期から創作活動に興味を持ちました。デザイナーとして出版社で勤務していた際、画家のゲオルグ・ハレンスレーベンと出会い、結婚しました。夫の助言を受けて作家活動を本格化し、彼と共に絵本制作を開始しました。主に文章と装丁を担当し、1999年に「リサとガスパール」シリーズを発表しました。このシリーズは世界的なベストセラーとなり、続いてコアラの女の子を主人公とした「ペネロペ」シリーズも手がけました。「ペネロペ」シリーズは『うっかりペネロペ』としてアニメ化され、日本でも高い人気を博しています。アン・グットマンの独特の文体と感動的なストーリーテリングで、多くの読者に愛されています。彼女の作品は、世界中で翻訳され、多くの子どもたちに読み聞かせされています。

ゲオルク・ハレンスレーベン(絵)

ゲオルク・ハレンスレーベン(Georg Hallensleben)は、1958年にドイツのヴッパータルで生まれた絵本画家です。 幼少期から水彩画に親しみ、高校卒業後に絵本の挿絵の仕事を始めました。 その後、パリでデザイナーとして活動していたアン・グットマンと出会い、結婚。以降はアンと共に絵本制作を行い、主にイラストを担当しています。 代表作として、架空の動物を主人公にした「リサとガスパール」シリーズや、コアラの女の子が主人公の「ペネロペ」シリーズがあり、これらの作品は世界中で愛されています。

石津 ちひろ(訳)

石津ちひろ(いしづ ちひろ)は、1953年に愛媛県で生まれた詩人、絵本作家、翻訳家です。 早稲田大学文学部仏文科を卒業後、3年間フランスに滞在し、その後、絵本作家や翻訳家として活動を開始しました。 自身の作品としては、『なぞなぞのたび』(絵:荒井良二、フレーベル館)でボローニャ児童図書展絵本賞を受賞し、『あしたうちにねこがくるの』(絵:ささめやゆき、講談社)で日本絵本賞を受賞しています。 また、詩集『あしたのあたしはあたらしいあたし』(理論社)で三越左千夫少年詩賞を受賞するなど、多方面で活躍しています。 翻訳家としては、「リサとガスパール」シリーズ(ブロンズ新社)など、多くの作品を手がけています。

おすすめ対象年齢

『リサ ひこうきにのる』は、3歳から6歳くらいの幼児から小学校低学年の子どもにおすすめの絵本です。リサが初めて飛行機に乗る冒険やその中でのハプニングが、子どもたちの興味を引きつける内容となっています。また、短い文章と温かみのあるイラストが、親子での読み聞かせにぴったりです。旅行や新しい体験に興味を持ち始める子どもに特に楽しんでもらえる一冊です。

レビュー

『リサ ひこうきにのる』は、新しい体験へのドキドキ感とリサの好奇心がユーモラスに描かれており、大人も子どもも一緒に楽しめる絵本だと感じました。飛行機に初めて乗るというテーマは、多くの子どもにとって身近でありながら特別感のある体験です。そのワクワク感がリサを通して伝わり、読者自身が冒険に出るような気持ちになれます。また、ゲオルグ・ハレンスレーベンの柔らかい色彩とタッチは、物語の温かさを引き立て、リサの小さな世界を豊かに表現しています。親子の時間をさらに楽しいものにしてくれる素敵な一冊です。

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