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『みて!』(2015年、絵本館)は、高畠那生さんによる、セリフはとっても少ないのに“気持ち”がたっぷり伝わってくる絵本。天真爛漫で元気いっぱいな女の子が「みて!」とアピールする先には、なんとタコ!? 何を見てほしいの?どんな気持ち?――登場人物の表情や動き、タコのしぐさまで細かく描かれていて、読者はどんどんその世界に引き込まれます。セリフが少ないからこそ、想像がふくらむ!子どもも大人も、それぞれの「みて!」を感じ取れる、シンプルで奥深い一冊です。
略歴
高畠 那生
高畠 那生(たかばたけ なお)さんは、1978年に岐阜県で生まれ、東京造形大学美術学科を卒業されました。2003年に『ぼく・わたし』(絵本館)でデビューし、その後、多くの絵本を手掛けています。代表作には、『カエルのおでかけ』(フレーベル館)、『バナナじけん』(BL出版)、『うしとざん』(小学館)などがあり、これらの作品で日本絵本賞や産経児童出版文化賞ニッポン放送賞などを受賞されています。
おすすめ対象年齢
対象年齢は3歳〜7歳くらいがおすすめ。言葉が少ないので、まだ文字が読めない子も絵を見ながら楽しめます。読み手によって感じ方が変わる絵本なので、年齢が上がるほど新たな発見があるのも魅力です。親子での読み聞かせにもぴったり!
レビュー
ページを開いた瞬間、女の子の「みて!」の元気さに引き込まれました。セリフがほとんどないのに、表情やしぐさから伝わる感情がすごい!しかもタコのリアクションがどんどん人間ぽくなっていくのがシュールで笑えるし、でもちょっと感動もある。子どもが何かを「見て!」って言う気持ち、すごくリアルに伝わってくるし、読んでいるこっちも「うん、見てるよ!」って言いたくなっちゃう。余白の多さが想像を広げてくれて、何度も読み返したくなる絵本です。
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