あめかな!/U.G.サトー

『あめかな!』は、グラフィックデザイナーとしても知られるU.G.サトーさんが手がけた、雨をテーマにした赤ちゃん向け絵本です。2009年にボードブック版として刊行されました。「ぽつ、ぽつ」と降る雨が、色と音で表現され、ページをめくるたびにリズムが感じられます。シンプルながらも鮮やかな色使いと大胆な構図が特徴で、赤ちゃんの感性を刺激します。雨の日が待ち遠しくなるような、心地よい一冊です。

略歴

U.G.サトー

U.G.サトー(1935年生まれ、東京出身)は、日本を代表するグラフィックデザイナーであり、ユーモアと社会的メッセージを融合させた作品で国際的に高く評価されています。1960年に桑沢デザイン研究所を卒業後、オカ・スタジオでの勤務を経て、1975年に自身のデザイン事務所「デザイン・ファーム」を設立しました。彼の作品は、視覚的なユーモアと鋭い社会批評を組み合わせ、見る人に強い印象を与えます。代表作には、反核ポスターキャンペーンや環境問題をテーマにした作品があり、国内外の多くの展覧会で紹介されています。また、絵本作家としても活動し、『あめかな!』などの作品を通じて、子どもたちにも親しまれています。その功績により、AGI(国際グラフィック連盟)やJAGDA(日本グラフィックデザイナー協会)の会員としても活躍しています。

おすすめ対象年齢

この絵本は、0歳から2歳くらいの赤ちゃんにおすすめです。言葉を覚え始めたばかりの子どもにも、リズミカルな音と明快な絵が心地よく響き、読み聞かせに最適です。ページ数も少なく、集中力が短い時期の赤ちゃんでも飽きずに楽しめる構成になっています。視覚と聴覚の発達をサポートしてくれる一冊です。

レビュー

『あめかな!』は、シンプルながらも深みのある絵本です。最初は「これだけ?」と思うくらいシンプルですが、読み進めるうちに「雨の音ってこんなに楽しかったんだ!」と再発見できます。赤ちゃんがじっと絵を見つめたり、声を出して反応したりするのが本当にかわいくて、大人もニコニコになります。U.G.サトーさんならではの洗練されたデザインも美しく、インテリアとしても映える一冊です。雨の日のおともにぜひ読んでみてほしいです。

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