はなくそ/アラン・メッツ

『はなくそ』は、フランスの絵本作家アラン・メッツによるユーモアたっぷりの作品。​こぶたのジュールが、こひつじのジュリーに「好き」と伝えようと決意するも、オオカミに捕まってしまうハプニングが発生!​ジュールが考えた驚きの脱出作戦とは…?​笑いあり、ドキドキありのストーリーが展開されます。​原作は2002年にフランスで出版され、日本語版は2015年にロクリン社から発売されました。

略歴

アラン・メッツ

アラン・メッツ(Alan Mets)は、フランス・パリ生まれの絵本作家・イラストレーターで、本名はエリック・メアラン(Éric Meallant)です。​医学、哲学、映画を学んだ後、絵本作家としての道を歩み始めました。​そのきっかけとなったのは、同じくフランスの著名な絵本作家であるトミー・ウンゲラーの励ましでした。​1991年以降、彼は『はなくそ(原題:Crotte de nez)』をはじめとする数多くの絵本を手がけており、特にL’École des loisirs社から35冊以上の作品を出版しています。​彼の作品には、カラフルな背景に擬人化された動物たち(特に猫、狼、豚など)が登場し、ユーモアと温かみのあるストーリーが特徴です。​また、他の作家の作品のイラストも手がけており、クリスチャン・オステルやブリジット・スマジャなどの作品に携わっています。​彼の作品は、子どもたちだけでなく、大人にも楽しめる内容となっており、フランス国内外で高い評価を受けています。

ふしみ みさを(訳)

ふしみ みさを(伏見 操)さんは、1970年に埼玉県で生まれ、上智大学文学部フランス文学科を卒業されました。​大学卒業後、洋書絵本の卸会社やラジオ番組制作会社に勤務された後、フリーの翻訳者として活動を開始されました。​初めての訳書は、1999年に出版された『モモ、しゃしんをとる』(ナジャ作・絵/文化出版局)です。​以来、フランス語や英語の児童書を中心に、200冊以上の翻訳を手がけておられます。​代表的な訳書には、『うんちっち』(あすなろ書房)、『どうぶつにふくをきせてはいけません』(朔北社)、『トラのじゅうたんになりたかったトラ』(岩波書店)などがあります。​現在はフランスと日本を行き来しながら、翻訳活動を続けておられます。​また、エッセイの執筆など、多方面で活躍されています。

おすすめ対象年齢

この絵本は、3歳から小学校低学年のお子さんにぴったり。​読み聞かせにも最適で、子どもたちの笑いを誘うユーモアが満載です。​また、大人も一緒に楽しめる内容なので、親子での読書タイムにもおすすめです。​

レビュー

絵本『はなくそ』は、タイトルからしてインパクト抜群で、子どもたちの好奇心を刺激するユニークな一冊です。こぶたのジュールの「好き」の気持ちが、予想外の方法で伝えられる展開に、思わず笑ってしまいました。おならやはなくそといった、子どもが大好きなテーマが登場するので、読み聞かせの時間は大盛り上がり間違いなし。だけど、ただのギャグ絵本ではなく、相手を思う気持ちや勇気も描かれていて、読後にあたたかさが残ります。大人も一緒に楽しめる、センスの光る作品です。

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