おはよう、はたらくくるまたち/シェリー・ダスキー・リンカー

『おはよう、はたらくくるまたち』は、シェリー・ダスキー・リンカー作、トム・リヒテンヘルド絵、福本友美子さん訳による絵本です。原作のタイトルは『Mighty, Mighty Construction Site』で、2017年にアメリカで発行されました。本作は、前作『おやすみ、はたらくくるまたち』に登場した5台の働く車たちが、朝日とともに目を覚まし、新たなビルの建設工事に取り組む姿を描いています。彼らは新しい仲間たちと協力し、力を合わせて大きなビルを建て上げます。働く車たちのチームワークや友情が温かく描かれ、子どもたちに協力の大切さを伝える内容となっています。

略歴

シェリー・ダスキー・リンカー

シェリー・ダスキー・リンカー(Sherri Duskey Rinker)は、アメリカ・イリノイ州在住の作家です。幼少期、祖母が読んでくれたバージニア・リー・バートンの乗り物絵本に親しみ、乗り物への関心を深めました。結婚後、夫と二人の息子と共に暮らし、息子たちが幼い頃、寝る前に静かに眠りにつくことを願って『おやすみ、はたらくくるまたち』を執筆しました。この作品は、ニューヨークタイムズ紙のベストセラーリストで第1位を獲得し、日本でも15万部を超える人気絵本となりました。他の作品には、『よるのきかんしゃ、ゆめのきしゃ』や「はたらくくるまたち」シリーズなどがあり、いずれも働く乗り物をテーマにした心温まる物語で、多くの読者に親しまれています。

トム・リヒテンヘルド(絵)

トム・リヒテンヘルド(Tom Lichtenheld)は、アメリカのイラストレーター、作家として知られています。ウィスコンシン大学を卒業後、ミネアポリスの広告会社に16年間勤務し、広告業界で数々の賞を受賞しました。その後、フリーランスとなり、絵本制作に取り組む時間を持つようになりました。2000年には、初の絵本『Everything I Know about Pirates』を発表し、絵本作家としてのキャリアをスタートさせました。
彼の作品は、ユーモアと創造性に富んでおり、子どもたちだけでなく大人にも愛されています。邦訳された作品には、『アヒルかも! ウサギかも!』や『おやすみ、はたらくくるまたち』、『よるのきかんしゃ、ゆめのきしゃ』などがあります。これらの作品は、日本でも多くの読者に親しまれています。
また、エイミー・クラウス・ローゼンタールとの共作、『おかあさんはね』や『ぼくはびっくりマーク』など、心温まる作品も手掛けています。

福本 友美子(訳)

福本友美子(ふくもと ゆみこ、1951年東京都生まれ)は、慶應義塾大学文学部図書館・情報学科を卒業後、調布市立図書館で児童サービスに携わりました。1980年からフリーランスで児童書の翻訳や批評、編集に取り組み、英語圏を中心とした児童文学の翻訳に定評があります。代表作に『おすわりくまちゃん』や『おやすみくまちゃん』、『リディアのガーデニング』などがあります。また、国際子ども図書館の活動やケニアでの図書館設立プロジェクトにも貢献し、子どもの読書普及や翻訳を通じて幅広く活動を続けています。

おすすめ対象年齢

この絵本の対象年齢は、2歳から4歳程度とされています。カラフルで親しみやすいイラストとリズミカルな文章が、小さな子どもたちの興味を引きつけ、読み聞かせにも適しています。働く車が好きな子どもたちに特におすすめの一冊です。

レビュー

本作は、働く車たちが協力して大きなビルを建設する過程を通じて、チームワークや助け合いの大切さを描いています。カラフルで生き生きとしたイラストは、子どもたちの興味を引きつけ、物語の世界に引き込まれます。また、リズミカルな文章は読み聞かせに最適で、親子で楽しみながら読むことができます。働く車が好きな子どもたちにとって、仲間と協力することの喜びや達成感を感じられる素晴らしい絵本だと感じました。

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