ガンピーさんのふなあそび/ジョン・バーニンガム

『ガンピーさんのふなあそび』(原作名:Mr Gumpy’s Outing)はイギリスのジョン・バーニンガム作・絵、1970年に刊行されました。ガンピーさんが手漕ぎの小船で川下りに出かけると、子どもたちや動物たちが「乗せて!」と次々に合流。「騒がないで」「ケンカしないで」などとお約束も。どんどん賑やかに!最初はみんなお行儀よくしているけれど、だんだん慣れて船は大騒ぎに。ついに転覆!でも、その後はみんなでお茶を飲んで穏やかに終わるという、ほっこり夏の一日がぎゅっと詰まった一冊。絵は淡い色鉛筆とペンで描かれ、ケイト・グリーナウェイ賞も受賞した名作。日本語版はみつよしなつやさん訳で、2020年ほるぷ出版から新版が発売されました。

略歴

ジョン・バーニンガム

ジョン・バーニンガム(John Burningham)さんはイギリスを代表する絵本作家で、英国最高峰の児童書賞である「ケイト・グリーナウェイ賞」を2度も受賞した凄腕のアーティストです。「ガンピーさん」シリーズをはじめ、『ねえ、どれがいい?』や『おじいちゃん』,『クリスマスのおくりもの』など、子どもの自由な発想に寄り添った名作をたくさん残しました。水彩を生かした伸びやかなタッチは、見ているだけで心がほぐれます。

光吉 夏弥(訳)

光吉夏弥(みつよし なつや,1904年 – 1989年)さんは、日本の戦後児童文学を支えた伝説的な翻訳家です。海外の優れた絵本を数多く日本に届けてくれました。ガンピーさんシリーズでも、シンプルでテンポの良い日本語訳を手がけていて、声に出して読み聞かせをしたときの心地よさは抜群です。『はなのすきなうし』や「ひとまねこざる」シリーズなど、今も多くの読者に親しまれる名作を残しました。

おすすめ対象年齢

『ガンピーさんのふなあそび』は4〜6歳くらいの幼児にぴったりです。ページごとに登場する動物が増えていく展開や、ゆったりとした川の流れの情景は、言葉の少ない子でも絵を見て楽しめます。軽く語りかけながら読み聞かせれば、自然と「次は誰かな?」とワクワクできる仕掛けも◎。

レビュー

この絵本、読むとすごく穏やかな気持ちになれるんです。ガンピーさんの「誰でもウェルカム」な広い心がまず素敵で、船にどんどん仲間が増えるたびに、こっちまでニコニコ。「ちゃんとお約束守ってね」って語りかける優しさも最高。子供たちや動物たちが我慢できずに騒ぎ出して。。。でも転覆後も誰一人怒らないで、一緒にお茶を飲むラストには心がじんわり温かく。みつよしさんの訳もすごく自然で、川ののどかな午後の空気まで伝わってきます。子どもと一緒にページをめくるたび、気づけば会話が生まれて、最後は親子でくつろぎたくなる。暑い季節にぴったりの、やさしい笑いと癒しが詰まった珠玉の夏絵本です。