
『ぼくのトイレ』は、鈴木のりたけさんが作・絵を手掛けた絵本で、2011年にPHP研究所から出版されました。この絵本では、主人公の「ぼく」が日常のトイレに飽きて、さまざまなユニークなトイレを想像します。例えば、座るとふにゃりと曲がる「ふにゃふにゃトイレ」、登るのが大変な「高いトイレ」、座るとルーレットのように回る「ルーレットイレ」など、多彩なトイレが次々と登場します。さらに、物語の後半では、「トイレットコースター」が盗まれる事件が発生し、犯人を探す冒険が繰り広げられます。細部まで描き込まれたイラストには、絵探しの要素も含まれており、子どもたちの好奇心をくすぐります。
略歴
鈴木のりたけ
鈴木のりたけ氏は、1975年に静岡県浜松市で生まれ、一橋大学社会学部を卒業後、1998年にJR東海に総合職として入社しました。研修中には東海道新幹線の運転士も経験しましたが、自身のやりたいこととは異なると感じ、約2年で退社しました。その後、グラフィックデザインを学び、デザイン会社「シルフ」に約8年半勤務しました。この期間にデザインの技術と経験を積み重ね、後の絵本作家としての基盤を築きました。絵本作家としては、『ぼくのトイレ』で第17回日本絵本賞読者賞を受賞し、『しごとば 東京スカイツリー』で第62回小学館児童出版文化賞を受賞するなど、多くの作品で高い評価を得ています。
おすすめ対象年齢
この絵本の対象年齢は、3歳から6歳程度とされています。 しかし、ユーモラスな内容と豊かな発想力は、幅広い年齢層の子どもたちに楽しんでいただけるでしょう。
レビュー
『ぼくのトイレ』は、日常の中にある「トイレ」をテーマに、子どもたちの想像力を刺激する作品です。鈴木のりたけさんの緻密で遊び心あふれるイラストは、ページをめくるたびに新たな発見をもたらします。また、絵探しの要素も盛り込まれており、親子で一緒に楽しみながら読むことができます。トイレという身近な題材を通じて、子どもたちの創造力や観察力を育む一冊としておすすめです。