『なで なで なーで』は、にへい たもつ氏の文と、わたなべ さとこ氏の絵による絵本で、2020年にKADOKAWAから出版されました。この絵本は、こねこ、こぐま、こぶた、きりん、ぞう、そして泣いている赤ちゃんなど、さまざまなキャラクターが登場し、「なで なで なーで だーいすき」と優しくなでてあげることで、みんなが笑顔になる様子を描いています。100人の保育士さんが推薦しており、『愛されている』という感覚を育むことを目的とした作品です。
略歴
にへい たもつ
1990年、葛飾区公立保育園で初の男性保育士として勤務を開始し、保育士歴は40年に及びます。その後、葛飾区東立石保育園の園長に就任し、園長としての経験も豊富です。2006年からは、保育士や絵本作家、編集者らが集う「えほんの会」を主宰し、絵本に関する活動を積極的に展開しています。著作には、絵本『こーちょこちょ』『なで なで なーで』(KADOKAWA)や、紙芝居『ぶるるん ぷっぷー』『スプーンとフォークつかえるよ』『めざましごはん』(教育画劇)など、多数の作品があります。日々、子どもたちと接しながら、絵本の読み聞かせを実践し、その経験を作品作りに活かされています。
わたなべ さとこ
1983年に京都精華大学造形学部洋画科を卒業後、和菓子メーカーの企画室での勤務を経て、1989年よりフリーのイラストレーターとして活動を開始しました。2012年からは「手から手へ・絵本作家から子どもたちへ3.11後のメッセージ」展に参加し、同年にはPONTOON装画コンペティションvol.9で大賞を受賞しています。さらに、2015年にはボローニャ国際絵本原画展に入選するなど、国内外で高い評価を受けています。主な作品として、絵本『わたしは だあれ?』『パンダのあかちゃん おっとっと』『こーちょこちょ』(KADOKAWA)などがあり、温かみのあるイラストで多くの読者を魅了しています。
おすすめ対象年齢
この絵本の対象年齢は、主に0歳から2歳の乳幼児とされています。シンプルな言葉の繰り返しと、動物たちの可愛らしいイラストが特徴で、赤ちゃんの興味を引く内容となっています。また、親子で一緒に読みながら、実際に「なでなで」することで、スキンシップを深めることができ、親子の絆を強める効果も期待できます。
レビュー
私の感想として、この絵本は親子の触れ合いを促進する素晴らしいツールだと感じました。登場する動物たちをなでることで、子どもたちはさまざまな手触りや感触を想像し、感性を豊かに育むことができます。また、親が子どもを実際になでてあげることで、安心感や愛情を直接伝えることができる点も魅力的です。シンプルな構成ながら、親子のコミュニケーションを深める効果があり、繰り返し読みたくなる一冊です。